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Channel: YU@Kの不定期村
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効率フェチが就活で実践した履歴書量産メソッド ~履歴書は“作る”から時間がかかる

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

Twitterのタイムラインを眺めていると就活に精を出している大学生が沢山いて、何年も前にそれを終えた自分は「頑張れ~」と心の中でエールを送っている。今は社会人になってもう数年が経ったが、就活時に体感した“効率的にやりくりする面白さ”は今でも身についていて、仕事をしながらも「いかに効率的にやれるか、無駄なく出来るか、未来の自分が楽をできるか」を常に考える癖がある。ゲーム用語でいうこところの「効率厨」と呼ばれても仕方がないだろうな…。

就活は効率的にやればやるほど結果が返ってくるシステムなので、スケジュールの組み方ひとつから、面接のアポ設定、練習、書類作成など、“プレ仕事”としての楽しさを感じて仕方がなかった。面接の予定で手帳が真っ黒になる時の達成感といったら…。

というのは、まあ、置いておいて。就活時に最も「地味に手間がかかる」のが履歴書の量産なのだが、これもまた効率よくやるのが楽しくて、当時の自分は色々と試行錯誤しながら自分なりの方法を身に着けていた。一応それを活用しながら就職氷河期を乗り越えたので、おそらく経験者には「そんなの当たり前だろ」と思われるかもしれないが、これから就活に挑む学生の参考になればと思い、書き置いておくことにする。


※※※


まず最大のポイントは、履歴書はなぜ作成に時間がかかるのか、ということだ。それは、“考えて作る”から。考えるからこそ、時間がかかる。大学生活で頑張ったこと、身に着けた素養、志望動機、アピールポイント。それらをじっくり考えて文字に起こし、更には書き間違えたりして、そうやって時間が過ぎていく。

そもそも論として、履歴書を見てみる。





試しに、氏名・学歴・資格等の“共通事項”の部分を塗りつぶすと、こうなる。






これはJIS規格のもので実際の就活ではもっと他に書く欄があるのだけど、あくまで考え方として、履歴書というのはその大部分が“同じ”なのだ。どの業界でも、どんな職種でも、どんな部門でも、そう大して差はない。企業が独自に配布&指定するエントリーシートも、実は項目名が違うだけで中身はほぼ履歴書と同じだ。独自の質問が、“共通事項”に付随されているだけである。

つまりはそういうことで、まずはその“共通事項”だけを埋めた履歴書を、ひたすら作るのである。大学が指定する履歴書フォーマット等があると思うが、それを事前に数十枚単位で購入し揃えて、“共通事項”をとにかく書いておく。音楽でも聴きながら、テレビでも流しながら、ただ単純に作業をするのだ。私は就活当時、常にこの「共通事項だけを埋めた履歴書」を10枚はキープしていた。足りなくなったら、都度補充。履歴書専用のクリアファイルに、後から後から数を足して、前のものからガンガン使っていく。そんなルールを設けていた。

ここで重要なのが2つあって、ひとつは「印鑑を先に打つ」こと。全部書き終わった後に印鑑を打ち間違えて汚れてしまったら、絶望は半端じゃないからだ。もうひとつは、「特定のペンで書く」こと。要は、志望動機を中心とした“その会社専用の独自部分”だけを空欄にしておくのだから、その時に違うペンでそれを書いてしまうと、作り溜めがバレバレになってしまう。履歴書用のペンをひとつ決めてしまい、いつどこでどの欄を書こうとも、必ずそのペンを使用するのだ。

就活というのは意外と時間が“余る”もので、面接と面接の合間や、心配で早く会場近くに着いてしまった時や、予定を開けていた二次面接がポシャった時など、ある時にポツンと“そこだけ”時間が空いたりする。そういう時に、ファミレスでもファストフード店でもカフェでもどこでも良いのでサクっと入店して、音楽でも聴きながら脳を使わずに履歴書を書くのだ。というより正確には、ただ書き写すのだ。


※※※


さて、そうやって「共通事項だけを埋めた履歴書」を常に備蓄しておくのだけど、本題はここからで、要は何が難しいかって“志望動機”なのだ。または、“学生生活で学んだこと”。これらを、受ける会社ごとにチューニングするから時間がかかる。私も当時、最初は一回一回その会社に向けた内容を考えていたのだけど、実は自分にはそんなに手札が豊富でないことに気付いた。ボランティア団体に所属して海外留学をした後にサークル長を務めあげ学祭を大成功させた人材ではなかったので、ぶっちゃけアピールできることは限られている。

だからこそ、「マスター」を作ってしまうのだ。あらかじめ、「アクティブさをアピールできる自己PR」「真面目さ・堅実さをアピールできる自己PR」「特異性をアピールできる自己PR」の3つくらいを考えておき、その全てを大学の就職課の先生に検閲してもらう。何度か推敲して、完成。あとは、受ける会社の職種や社風に合わせて引っ張り出し、書き写すだけだ。志望動機も、ある程度の型やパターンを決めてしまい、そこに事前の説明会で収集した「その会社が欲しそうな人材」的なワードをはめ込んでおくだけ。数分間「これとこれを組み合わせてこうしよう」と悩んで、後はまた同じように黙々と書き写すだけ。脳を使わない作業だ。

そうやって、履歴書を作るにあたっての「考える」をいかに排除できるかを繰り返し、「マスター」を作って、スキマ時間にどんどん量産を繰り返していた。

また、言うまでもなく大事なのは、「決して就活本に書いてあるような定型的なマスターを作らない」ことと、「常にマスターの微調整や更新をくり返す」ことである。提出した履歴書は全てコピーを取っておき、空欄に日付と提出した会社をメモっておく。書類審査の合否は数日で返ってくるので、「通った履歴書」「落ちた履歴書」が双方積み上がっていく。そうすると自ずと、「人事にウケる履歴書(人事にウケる単語や言い回し)」と「人事にウケない履歴書」が分かってくるのだ。あ、この志望動機は打率が高いな、これはしくじったな、というデータを積み重ね、「マスター」にその結果を反映させていく。肝心の履歴書作成は、どこまで行っても「ただ書き写す」だけで済む。




▲当時はマクドナルドのコーヒーがお代わり自由だったので、よく通っていた。


勝負は“就活が本格化する前”で、時間に余裕のあるこの時期にしっかりとした「マスター」さえ作れていれば、あとはそう履歴書に時間は喰わない。好きな映画でも部屋で流しながら、淡々と書き写していくだけである。履歴書は、“作る”のではなく、ただただ“書き写す”。それが、私が就活当時に自分なりにやっていた方法論である。(まあ、「そもそも手書きの履歴書なんて…」という話もあるのだけど、実際問題として就活生の立場になって考えるとそこの議論に熱中しても明確な答えは無いので、それよりは1枚でも多く書き写しておく方をオススメしたい)

就活は確かに大変だけど、一度どこかに就職してしまうと“その業界”に染まってしまうので、色んな業界を薄くつまみ食いできる良い機会と思って、ぜひ楽しんで乗り切って欲しい。就活時に抱いた感想や疑問は、意外と就職した後から役に立ったりするのだ。


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