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Channel: YU@Kの不定期村
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「流星キック」(東北芸術工科大学 特撮サークル広報誌)に感じた「特撮」の根元的な魅力

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

最近本当に忙しくなってしまい、ブログの更新頻度がガタ落ち状態…。まあ、そもそもが“不定期更新”を謳ったブログなので、そこは何とかご了承いただきたい。とはいえ、忙しくてもオタクライフはそれなりに続けていて、先日更新したように念願の趣味部屋を作ったこともあり、数年間段ボールに籠っていた漫画と久々の再会(再読)を繰り返したり。何年にもわたって読み返し続けている漫画は、読む度に「あー、この頃はああだったなあ、こうだったなあ」という実生活を伴った思い出がフラッシュバクしてきて、初見の漫画を楽しむ時とは違う味わいもあるなあ、と。

という感じでブログ更新をサボってでもオタク成分は日々充実しているのだけど、そのひとつとして、以前からTwitterで仲良くさせていただいている方から一冊の広報誌を頂戴した。東北芸術工科大学の特撮サークル「特撮研究室Q」が発行している広報誌「流星キック」(vol.1)。これが特撮オタク的に無性にワクワクする内容で、私の方から「ぜひブログで紹介させてください」とお願いし(快く許可を頂き)、この度サークルブログでPDF版が公開されたので、こうやって紹介記事を書いている、という流れ。

ページ数としては20ページに満たないボリュームで決して「分厚い!」というものでは無いのだけど(すみません!)、重ねて、例えば特定の特撮作品について深く討論されたり調査されたりという事も無いのだけど(本当にすみません!)、私はこの頂戴した広報誌を読みながら、「つまるところ“特撮”ってこういうことなんだよなあ…」、と、妙にスッキリと、そして非常に羨ましく思ったのだ。




以前からサークルTwitterアカウント等で告知していましたサークル広報誌の創刊号全ページのデータを無料公開致します。

今回、編集長としてこの本を作って、想像を遥かに上回る需要に大変驚きました。当初は学内配布とデータ公開のみの予定でしたが、実物が欲しいという声を学外の方から沢山いただき、20人以上の方と実物を郵送でやり取りするまでに至りました。

実物をお手にとってくださったみなさん、応援してくださったみなさん。反応をくださったみなさん、本当にありがとうございました。

本誌は不定期刊行ですが、次号はできるだけ早く、より良いものを皆さんにお届けしますので、よろしくお願い致します。

サークル広報誌「流星キック」vol.1 全ページPDF公開(流星通信)
▲こちらの記事からPDF版が閲覧可能です



この広報誌「流星キック」には“特撮”の根っこにある「自ら何かを造る楽しさ」が沢山散りばめられていて、それはサークルオリジナルヒーローであるカモシカイザーのスーツ作製模様に限らず、サークルを作っていく・組織を作っていく・そしてまさにこの広報誌を作っていくことがとにかく「楽しそうだなあ」、と。ただただ単純に、それが私には羨ましく思える、という話なのだ。

幼い頃からVHSでウルトラマンを観て気付いたら特撮オタクになっていて、かといって自分の生活圏内には完全なる同志とコミュニケーションを図れる環境が少なく、ならいっそ …と自分で特撮オフ会を計画してここ数年不定期にそれを開催したり。そういう意味では自分なりに大満足なのだけど、やはり「サークル」という大義名分、「部活」という側面を持った環境が日常的にあるのは単純に羨ましく、その方々がこうやって広報誌を作り、自分たちのコンテンツやジャンルへの愛情を「造る楽しさ」という“それ”の根っこにある性格で表現するのは、「楽しそうだなあ」の一言に尽きる。

言うまでもなく「特撮」は、画面の端々に作り手の創意工夫と血と汗があるからこそ観ていて面白くて、それを好む者として、高いビルを目にしては「あ、ここから怪獣がヌッと出てきたら面白いかも」とか「この高架下でヒーローが闘い合ったら絵的にかっこいいぞ」とか脳内で勝手に“造ってしまう”のが性(さが)な訳で、そういう妄想とイメージが形になっていくことが「特撮」の根元的な醍醐味だと、私は常にそう思っている。

だからこそ、広報誌を作る・サークルを立ち上げる、そういう行為も広義の「妄想とイメージを形にする」だし、失礼ながら、決してこの広報誌も一から十までスムーズにはいかなくて、原稿が集まらないとか、デザインで悩むとか、製本が手間だとか、これまた広義の「作り手の創意工夫と血と汗があるからこそ」、だと思う。何かを造るという行為はそれがそっくり「特撮」の魅力や大変さとイコールだと思うし、“それ”を好きな人たちが“それ”をやっているというのが、もはやサークルなんて一生関わらないであろう準オッサンには心底羨ましく、楽しそうに映るのだ。





散りばめられた特撮ネタがありつつ、かといってオタク“だけ”が楽しめるのではなく、興味がない人が読んでも分かるように調整されていたり、とはいいつつも各種ロゴはしっかり“オタクにしか分からないネタ”であったり、そのバランスがとても読んでいて楽しかった。オリジナルヒーローのロゴを作っちゃったり、巻末に未公開設定画を載せっちゃったり、そういう「分かる分かる、やりたくなる」的な構成になっていて、色んな観点から読める内容だなあ、と。

中々、「特撮」を本気でやろうとするとどうしてもマネーとパワーが必要になってきて、だからこそ日本においても「特撮サークル」というのは決して多くはない。地方のローカルヒーローがここ数年市民権を得てきており、少し風向きは良くなってきたようにも感じるが、「みんなで集まって“特撮”やろうぜ!」はどう考えても低いハードルではない。だからこそ一介の特撮オタクとして、そういう活動をしている人を少しでも応援したいなあ、と。つまりは、この紹介記事はそういう動機で書かれたのである。(本当に「少しでも」だけど…)

願わくば、明日の朝起きたら石油王になっていて、取りあえずオリジナルの怪獣映画とヒーロー映画の製作に着手したいなあ、と。日々仕事をしながらもそういう妄想が2ミリくらいは常に脳内にこびりついているのだ。


※映画・特撮の感想(レビュー)など、全記事一覧はこちら
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