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「0円電子書籍」の表紙画像を公開!&発売までのスケジュール(ブロガートライアル08)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

黙々と編集作業を続けております「0円電子書籍」(概要はこちら)。今回は表紙画像の公開です。製作はTwitterでいつもお世話になっているアキラさん(@AKIRA826)。「新書風にするか~」「コミックスの表紙パロで~」などといくつも案が出ましたが、最終的には「ハードカバー風」に落ち着きました。題字のフォントの濃さや細かい影の有無まで、私のうるさい注文を快く聞いてくださいました。感謝感謝…!





なんだか中身以上に豪勢な表紙になってしまったような気もしないでも… いやいや、負けじと作っていかなければ。原文の仕上げまでが現状7割ほどで、同時進行で加筆修正や誤字脱字のチェックなどを行っている状態です。今週いっぱいで原文を仕上げて、来週は丸々推敲や挿絵挿入、まえがきやあとがきの調整にかけられれば…。上手くいけばクリスマスにも発売できそうなスケジュールです。

年末年始のお暇な時にコタツでごろごろと読んで貰える本を目指して…。頑張って仕上げていきたいと思います。各サンプルも公開してますので、よかったらどうぞ。

【公開済みのサンプル】
「ウォーターボーイズ」の波紋、その邦画界へ流れ込んだ功罪とは
俺は「遊☆戯☆王リアルタイム世代の熱い思い出」を召喚!ドン☆
オタク旦那とノンオタク嫁の家計事情 ~KEIZAI大戦ジェネシス
スター・ウォーズがこわい

※それぞれ完全版は5,000字越えです


※映画・特撮の感想(レビュー)など、全記事一覧はこちら
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【過去記事】
【総括】この感想も今日だけの。ドラマ「掟上今日子の備忘録」と自分だけの隠舘厄介
仮面ライダー冬の蒸しパン演出祭り!「ゴースト&ドライブ超MOVIE大戦ジェネシス」(ネタバレ込み)
ネットから灰色が消えようとしている
なぜ彼氏や夫はパートナーがいながら「エロ本」「AV」を隠し持つのか? その理屈と男女の認識差を解説する

「マッドマックス 怒りのデス・ロード」をひたすらに因数分解してみよう(サンプル)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

何度目にしても「怒りのデス・ロード」という副題は面白い。そもそもこの単語の羅列だけでは映画の内容がさっぱり分からない。しかし、強い感情を表す“怒”の文字と、死を意味する“デス”、そしてそれらが“ロード”で紡がれるという、実際に作品を観た後だとこの上なくドンピシャに思えてくるセンスだ。ガソリンと汗と砂の香りが副題からプンプン臭ってくる。実際にはこれに血と脳漿と銀スプレーもプラスなのだけど、本当に色んなものがプンプン臭ってくるのにあり得ないほどに交通整理が行き届いた映画だったなあ、と。

「マッドマックス」シリーズ第4弾「怒りのデス・ロード」。観たことが無い人にはもはや順序が逆だけど「北斗の拳っぽい世界観」と伝えた方が分かりやすい荒廃した世界で、そこを支配する存在とそれに反撃の狼煙をあげる存在が火花を散らしながらカーチェイスをする“だけ”の映画だ。この“だけ”というのは非常に面白い部分で、(この映画に限っての)同義語で「ヒャッハーするだけの映画」という評し方がある。「ただ単にカーチェイスするだけ」「観ている側が頭を空っぽにしてヒャッハーできる映画」。こういう字面を見るとどうしても「細けぇ辻褄とかはどうでもいい!最高に盛り上がる映画!」というニュアンスを感じがちだが、この「怒りのデス・ロード」はそれらとは確実に一線を画している。その積み上げられた美麗な数式を、ここではひたすらに因数分解してみたい。


※※※


核戦争により荒廃した世界で砦(シタデル)を支配する存在、イモータン・ジョー。彼が従える武装勢力に囚われた元警官のマックスは、過去に救えなかった存在への後悔とジレンマに悩まされていた。そんな折、武装勢力の大隊長フュリオサはイモータン・ジョーに反旗を翻し、彼の女たちごと砦からの逃亡を図る。執拗な追撃を加える武装集団ウォーボーイズに“輸血袋”として扱われていたマックスだったが、乱戦の末にフュリオサたちと行動を共にすることになる。果たして、目指す緑の大地に無事辿り着くことはできるのか?





改めてあらすじを最低限だけ並べただけでも色々と血圧の高そうな単語ばかりが並んでしまい面白いのだけど、要はよくある“支配からの脱却と反抗”パターンである。レジスタンスと言えば聞こえは良いが戦力的には圧倒的に不利なフュリオサ一行が、イモータンの軍勢といかに渡り合うのか。そして、長距離カーチェイスは目的地で折り返してまたもや乱戦に次ぐ乱戦。この映画の総走行距離は果たしてどれくらいなのかと思わず白目を剥いてしまう。

“支配からの脱却と反抗”を効率よく描くためにまず必要なのは、その“支配”がいかに圧倒的にその世界に根付いているか、という描写である。その点で、この映画の開始からわずか15分ほどは非常にロジカルに構成されている。まず冒頭のモノローグでかなり“ざっくりと”核戦争やらの背景が語られ、つまりは「めっちゃ荒廃してて無法地帯ですから!」というルール説明のためなのだが、その“ざっくり”具合と割り切りがまた非常に面白い。「あ、このくらいのフィクションラインで観ればいいのか」という目線の準備運動をさせてくれる。そして、汚染されていることが一発で目視できる双頭のトカゲ。薄汚れた車とその傍に佇む男、広がるオレンジ色の大地と渇いた空気感。もうここまでのビジュアルで一発ガツンと、「こういう映画だから!!」が伝わってくるのだ。ものの開始1分そこらで……






■完全版は2015年12月末発売予定の電子書籍『THE BEST』(0円)に収録予定。詳しい内容や進捗状況はこちら


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「0円電子書籍」収録予定の素晴らしい挿絵の数々をほんの少しだけお見せします!(ブロガートライアル09)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

ガツガツと文章を書き続けています、編集作業も大詰めの「0円電子書籍」企画(詳細はこちら)。以前こちらの記事で募集しました挿絵について、大変ありがたいことに多くの方のご参加をいただきました。完成版では、約20点のイラストを収録する予定です。しかもそのどれもが素晴らしい…。もうマジで私の文章はどうでも良いのでこのバラエティに富んだイラスト集のご購入を是非ご検討ください! という感じでありまして…。

ということで、今回はそのイラストの中からほんの一部のほんの一部をご紹介。収録内容は以下の20編なので、果たしてどれがどのイラストか、予想してみてください。


■収録内容
1)映画レビュー「「アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン」は駄作でも傑作でもない」(加筆修正)
2)映画レビュー「徹底原作比較。実写映画「バクマン。」が失った気持ち悪さと再調整の妙」(加筆修正)
3)映画レビュー「なぜ「セッション」のラスト9分19秒は素晴らしいのか? ~血とビートの殴り合い、恫喝の向こうの涙」(加筆修正)
4)「仮面ライダー龍騎に狂酔した中学2年生の1年間」(加筆修正)
5)「総括「仮面ライダーフォーゼ論」【前編】」「【後編】」(加筆修正)
6)「ネットや世間が何と言おうと俺はマクドナルドを食べ続けたい」(加筆修正)
7)「どうして「体育の授業」のおかげでスポーツが嫌いになってしまうのだろう」(加筆修正)
8)「アラサー男子は福山雅治の長崎稲佐山ライブでイケメンオーラに溺れ挫かれ人生を憂う(大創業祭2015.8.30)」(加筆修正)
9)「【総括】「NARUTO」全73冊+映画2本+傑作「BORUTO」を完走したので1万字かけて感想を語り尽くすってばよ!」(加筆修正)
10)「「踊る大捜査線」とキャラ萌え理論」(加筆修正)
11)映画レビュー「GODZILLA」(2015)
12)「「マッドマックス 怒りのデス・ロード」をひたすらに因数分解してみよう」(サンプル
13)映画レビュー「遊星からの物体X」
14)映画レビュー「パシフィック・リム」
15)「「ウォーターボーイズ」の波紋、その邦画界へ流れ込んだ功罪とは」(サンプル
16)「俺は「遊☆戯☆王リアルタイム世代の熱い思い出」を召喚!ドン☆」(サンプル
17)「ドラマ版デスノートとは何だったのか」(ドラマ版デスノ総括レビュー&週刊デスノーザー増刊号)
18)「オタク旦那とノンオタク嫁の家計事情 ~KEIZAI大戦ジェネシス」(サンプル
19)「スター・ウォーズがこわい」(サンプル
20)「YU@Kのブログ論」(本書製作の経緯やブログ運営ノウハウなど)






…このスラッとした立ち振る舞いと浴びるスポットライト!紛れもない教祖の御姿!?




…飛び散る破片の中にいる蟹の戦士の正体とは…!!??




…ドラムセットと血といったら!ドラムセットと血といったら!!




…もうこのガマの目で分かる人は分かる…!???




…分からない人はいるのか!?!?!??




…これだけでもう“あの名”を叫びたくなること必至!銀スプレー持ってきて!!




…分かる人には一発で分かるコズミック的な何か!!!


と、いう感じでございまして、これでもまだまだ全ての方のイラストは載せておりませんので、それはまた追い追いチラ見せをしていきたいと思います。取り急ぎ第一弾ということで…。前回も書きましたように、発売はクリスマス前後を予定しておりますので、何卒よろしくお願いします!


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災害と神秘の狭間で。「GODZILLA」(2014)が還る場所(サンプル)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

よもや次の“ヤツ”はまた海の向こうからやってくるとは思いもしなかった。10年前に映画館の無い田舎町の会館に設置された粗末で小さいスクリーンにて数ヶ月遅れの「FINAL WARS」を鑑賞したあの日を今でも覚えている。あの時と同じワクワクとした高揚感と、オタクに“なってしまった”からこその面倒臭さや不安を抱きながら、2014年7月25日、私はIMAXスクリーンを前に座っていた。程なくして画面が暗くなり、お馴染みのIMAXの紹介ムービーで更に気持ちを高め、そして錯綜する過去の資料の断片に存在した巨大な怪獣と大きなキノコ雲、まるで死の灰のように降り注ぐ不気味な映像の中心に薄らと浮かび上がる「GODZILLA」の文字を観て、心の中で大きくガッツポーズをしたものだ。

原作・東宝株式会社、製作・レジェンダリー・ピクチャーズ。2014年夏の大作となったギャレス・エドワーズ監督の「GODZILLA」。日本では10年間沈黙していた怪獣王が、2度目の海を越えてやってきた。私は平成VSシリーズ世代のゴジラファンで、初めて映画館で観たのは「vsスペースゴジラ」だと記憶している。我が物顔で九州を練り歩くゴジラと、圧倒的なパワーで福岡の街を結晶に変えるスペースゴジラ、そして変形合体で男気を見せつけるモゲラ。この三つ巴の戦いに当時目を奪われ、それ以来ゴジラシリーズを観るようになっていった。

2014年の「GODZILLA」は10年ぶりのシリーズ最新作(?)であり、この10年間は“怪獣特撮冬の時代”とも言われる期間だったかもしれない。2013年の「パシフィック・リム」、そしてこの「GODZILLA」、翌年には「ジュラシック・ワールド」が大ヒットを飛ばしたりと、度重なる黒船襲来を受けてか、その冬の時代は少しずつ春に近付いているような感覚がある。言うまでもなく、2016年には「シン・ゴジラ」の公開が控えている。





この「GODZILLA」は非常に語れる“角度”が多く、例えば「映画として」どうなのか、「怪獣特撮として」「ゴジラシリーズとして」、そして個人的には「ディザスタームービーとして」という観点も加えたいのだが、語ろうと思えばいくらでもやれるし、それはまた良い意味で最高に“面倒臭い”映画だとも言える。私も公開当時の自分の感想を色々と掘り起こしながらこのレビューを書いているが、言いたいことがありすぎてしっちゃかめっちゃかになっていた。そんな混ざりに混ざった色々な感想を、あえて脈略なく徒然と綴ってみたい。


※※※


いきなり私事で恐縮だが、実はこの映画、公開日に夫婦で映画館に駆け付けた。といっても嫁さんは全くと言っていいほどにゴジラに興味がない。私が家でDVDなりを観ていても「ふーん」という感じで意に介さず。何度かオススメしてみたものの全く手応えがなかったので、「GODZILLAを観に行く」と言った際に「私も」と言い出したのには非常に驚いた。

というのも、嫁さんは実はディザスタームービーが大好きな人間だ。さすがにもういいだろ、というレベルで何度も「デイ・アフター・トゥモロー」を観るのが好きで、当時も「イントゥ・ザ・ストーム」にかなり熱狂していた。TVで流れる予告CMで「GODZILLA」を観た際にそのアンテナが反応したらしく、公開初日で主に怪獣好きな客が多い異様な空気感のIMAXシアターに一緒に向かった。ディザスタームービーという観点で考えると、本作は割と優秀な部類に入るのではないだろうか。改めてVFX大盛りな映像で怪獣映画を体験すると、「怪獣が出そうで出ない」という焦らしの黄金パターンと、ディザスタームービーの「くるぞくるぞ…!」のヒヤヒヤ感は、本質的に同じであることに気付く……






■完全版は2015年12月末発売予定の電子書籍『THE BEST』(0円)に収録予定。詳しい内容や進捗状況はこちら





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ぼくのかんがえたさいきょうのふぉーすのかくせい!

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

「スター・ウォーズ フォースの覚醒」、日本公開2015年12月18日18:30の半日前にこれを書いている。私は「スター・ウォーズ」は完全なる後追いファンで全然詳しくない上に今回の「フォースの覚醒」も(半ば意図的に)ほとんど情報収集をしていない。そんな自分が「こうなるかも?」「こうなったらいいかも!」という稚拙なガキの発想で「フォースの覚醒」の展開予想を書き並べていくのがこの記事である。半日後、公開された本編がこの予想より8億倍くらい面白いだろうから、どうか生暖かい目で読んでいただきたい。ネタバレはあるはずありません。


※※※


レイ「私の名前はレイ。ここは砂漠の惑星・ジャクー。ここで私は独りで廃品回収をしながら生活しているの。この“レイ”という名前も、本当の名前かどうかは分からない。実は物心ついた頃から両親はいなかった。この名前はある大事な人からもらったの。さて、孤独に生きる私は今日も頑張って廃品回収よ」

ヒョコヒョコ

レイ「あれは?」

BB-8「〇×△〇〇×!!」

レイ「こんなドロイドみたことない。あなた何処から来たの? 何か私に用があるの? よく分からないけどあなたも売ってしまいましょう。私は生活が大事なの」

BB-8「!!!!!!!!!!」





ヒュ~~~~  ドーーーン


レイ「突然でっかい戦艦が落ちてきた…? あれは?」

ドカーン

レイ「あ、近くにも小さなのが落ちた。行ってみましょう」

BB-8「〇〇×△△~~!!」ヒョコヒョコ


フィン「やあ、僕はフィン。新共和国軍のパイロットさ。30年前、帝国の支配は暗黒卿の死によって終わりを告げたはずだった。しかし、規模は小さくなったものの、帝国の残党は未だ巨大な勢力。新共和国が設立されたけど、この30年間ずっと戦争状態なんだ。最近はレン騎士団とかいう新しい精鋭部隊が強くて困ってるんだけどね。今日も仲間と頑張ってスター・デストロイヤーを一機墜落させたんだけど、僕もやられてしまって同じくこのジャクーに落ちてきてしまった。やれやれ失態だ。おや、向こうから誰かドロイドをつれてやってきたぞ?」

レイ「大丈夫?ケガはない?あなたは誰?」

フィン「やあ、僕はフィン。新共和国軍のパイロットさ。30年前、帝国の支(以下略」

レイ「なるほど」

フィン「しかし墜落してしまって最悪だ。こんなんじゃ隊長に怒られちゃうよ」

レイ「誰なのそれ?」

フィン「新共和国軍のハン・ソロ隊長さ」


※ここで帝国軍機とドッグファイトを繰り広げながらハン・ソロとチューバッカが登場。ミレニアムファルコンの豪快な飛行シーンの見せ場。





ソロ「あいつら俺たちのこと老いぼれだと思ってやがるぞ。目に物みせてやる!」

チューバッカ「オロ~~~~~!!」


※色々あってソロとレイとフィンは行動を共にすることになる


ソロ「さて、このジャクーを出るぞ。嬢ちゃん、来るかい?」

レイ「え?私? よく分からないわ。さっきから色々話してるけど…。フォースとかジェダイとか、それはおとぎ話のようなものでしょ?昔誰かに聞かされたけど、そんなよく知らない世界がこの宇宙にあるの?」

ソロ「俺が全部見てきた。ジェダイも、フォースも、全部見てきた。全て真実だ」

レイ「そんな…!!」

BB-8「〇×△〇〇×!!」

レイ「私は家族もいない。ここで独りで生きてきた。もっと世界が知りたい」

ソロ「よしきた!」



一方その頃――

カイロ・レン「俺の名はレン。レン騎士団を率いる存在だ。帝国軍の精鋭として働いているが、俺の目的は別にある。今は亡きベイダー卿。俺はあなたのことを色々と調べて知った。あなたの生い立ちと息子との人生を知った。俺はあなたの“意志”を継ぐ。フォースを持つ者を根絶やしにするのだ。もう誰にも俺はとめられない」

キャプテンファズマ(やれやれ。上から言われて密かにこの人の行動を監視しているけど、何か思惑がありそうね。カイロ・レン。過去の記録が抹消されている…)



その頃惑星ダゴバで――

C-3PO「こらR2、ご主人様の邪魔をするんじゃないよ!」

R2「〇×△〇〇×」

???「いいよ、C-3PO。僕がこの星でやるべきことは終わった」

???「行こう」

R2「〇×△〇〇!!!!」





※このあと色々あってソロとレイとフィンが騎士団と乱戦を繰り広げる。色んな星に行ったりする。そしてその最中にレイはカイロ・レンと対峙する。


レイ「あなたは?」

レン「お前…フォースを持っているな」

レイ「そんな!?知らないわ!」

レン「フォースを持つ者を根絶やしにする。それが“意志”なのだ」





ソロ「レイ!」バキューンバキューン

チューバッカ「オロ~~~~~!!」

フィン「逃げたようだね。なんだったんだあいつは…」

ソロ(あいつは…)


※そして更に色々あってある惑星にて新共和国軍とレン騎士団+トルーパー軍団の全面対決が行われることに。


ドカーン ドカーン

カイロ・レン「ん?この気配は…もしや…」

フィン「なんだあいつ戦線から外れていくぞ…?待てー」

レン「お前はなんだ。フォースも持っていない。お前に用はない」

フィン「僕は平和を愛してる。お前たち騎士団の悪行は許さない。ミレニアムファルコンにあったこのライトセーバー。ソロ隊長がくれたんだ。僕もこれで…」ブゥン

レン「なんと浅はかな…」ブゥン





ブゥン バシィ ブゥン

フィン「うわ~~」バタッ(重症)

駆け付けたレイ「フィン~~!!!」

レン「あの女…!あいつはフォースを持つ者!」

ソロ「行くなレイ!殺されるぞ!待て!」

バッ




ブゥン!!!



レン「!!!!!!」

???「そこまでだカイロ・レン」

ソロ「まったく遅いぜお前!」

ルーク「すまない!ソロ!」

レン「ルーク・スカイウォーカー!!」

ルーク「僕は霊体のヨーダに懺悔していたんだ。彼に受け継げと言われたフォースとジェダイ。その力をレン、お前に教えたはずだった。しかし“あの時”からお前は変わってしまった…。お前の師として、僕はお前と決着をつけなきゃならない!」

レン「うるさい、俺はもうお前のパダワンではない!」

ブゥン バシィ ブゥン

ソロ「レイ!今の間にフィンを助けるぞ!」

チューバッカ「オロ~~~~~!!」

ブゥン バシィ ブゥン

ルーク「堕ちたかレン!あのレイという女性!お前は自分の娘までも手にかけようとしている!僕がR2に遣わせたBB-8で彼女の行動を見張っていたが…!!」

レン「黙れ黙れ!お前に俺の何が分かる!“あの時”お前は俺を…!」

ルーク「!!!」



※色々あってカイロ・レンは逃走。父娘の事実をレイは知ることとなる。


レイ「そんな…なんで…どうして…」

ソロ「知りたければ君もフォースを学ぶべきだ。なあ、ルーク」

ルーク「やめてくれソロ。僕はもう誰にも教えられない」

ソロ「馬鹿野郎。ジェダイを絶やすのか?」

レイ「お願いします。父の事、自分の事、知りたいんです。世界と、関わって生きていたい」

ルーク(その気持ち分かるよ)





※色々あってルークはレイにフォースを教える。そしてある時一行は帝国軍に追い詰められてしまう。しかしその危機を、レイは目覚めたばかりの自身のフォースで脱したのであった。(フィンも大活躍)(色々ドッグファイトとか盛り上がる)


レイ「これが…フォース…」


※なぜカイロ・レンはルークの元を去ったのか?なぜ彼はフォースを持つ者を滅ぼそうとするのか? 謎は謎のまま、ルークを師と仰ぐレイは銀河にその身を委ねていく…。


※※※


こんなのでも書いてないと公開まで何も手につかないんだよ!!!!!!


(関連記事)
スター・ウォーズがこわい (サンプル)


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【公開日深夜感想】「スター・ウォーズ フォースの覚醒」、その伝承を“認識”せよ。(ネタバレ込み)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

32年振りにひとつの物語が前に進むことなんて、そうそうあることではないだろう。「スター・ウォーズ / フォースの覚醒」、日本時間で2015年12月18日18:30に封切られた本作を、その波に乗るべく初回で鑑賞した。興奮沸き立つ劇場は田舎の映画館でもほぼ満席で、特に初老を過ぎた男性客が目立った。まさにEP4のドンピシャ世代だろう。皆が皆、子供のような笑顔で今か今かと上映を待っていた。

完全なる後追い組でありながら他ならぬ私もワクワクして座席に座っており、やがて初日初回特別版ということで、予告も何もかも無くオンタイムで物語がスタートした。ジャーン!とあの何度もTVの画面で観た文字がスクリーンに現れては遠ざかっていく様は、予想の何倍も感慨深かった。「フォースの覚醒」は完全なる情報規制が敷かれており、あらすじすらほぼ公開されていない状態であった。よって冒頭のクレジットからして何度も何度も自分に言い聞かせるように読み込み、咀嚼した。話の全体像が見えてくるにつれて興奮も加速度的に高まる。

本作は10年振りのスター・ウォーズの新作でありながら、83年に公開されたEP6の続編に当たる。そのため、「物語としては32年前の30年後」でありなが、「映像は10年振りの2015年最新作」という、非常にハイブリッドな作りになっていた。しかし、温故知新という表現では簡素すぎて申し訳なるほどに、見事にその融合を果たしていたと言えるだろう。J.J.エイブラムス監督はこの重すぎる大役を見事にこなして見せたのではないだろうか。新しい表現も沢山ありながら、それでも旧三部作の映像の質感が見事に継承されており、古さと新しさの完璧なる同居がそこにあった。セットの数々やVFXとSFXのバランス、しかし絶対にあの頃には無かったカメラワークなんてのもあったりで、スター・ウォーズ自身が自らのブランドでスター・ウォーズをアップデートしたかのようだ。





※以下、「何を語ってもネタバレになる」本作をとことんネタバレ込みで語っていくので、くれぐれも鑑賞予定の方は読まずにページを閉じてください。



■シリーズ7作目が持つ特性とプライド

スター・ウォーズの過去6作は、私は実はかなり「淡々とした映画」だと思っている。例えばEP3の終盤でオビ=ワンがアナキンの悪行を録画映像で目にしてしまうくだりがあるが、彼にとってはあそこで初めて弟子であり擬似息子だった青年の明確な堕落を知ることになるのだけど、カメラが彼の表情に寄ったり、またはその悲しみや絶望を煽るような溜めもない。非常に淡々と黙々と、物語が進行していく。旧三部作、新三部作、共にそのような「意外とサラッとやるね」と感じるシーンが多く、だからこそスター・ウォーズはあの登場人物たちの物語でありながら、前後に延々と続く宇宙の壮大なる記録の一部を切り取ったかのような、どこか独特な第三視点を持つシリーズという認識であった。

そんなシリーズの最新作「フォースの覚醒」だが、過去6作の「淡々とした進行」は引き継ぎつつも、非常にエモーショナルで感情的な映画に仕上がっていた。とはいえそっちに振り切れることなく、あくまでスター・ウォーズとして成立させている面が素晴らしいのだ。衝撃のカイロ・レンによるハン・ソロの殺害。レンの赤い目と滲む涙を捉えながら、ライトセーバーで貫かれ落下していくソロの死に際の表情には全くカメラが寄らず、引きのカットであまりにも呆気なく(しかし印象的に)落下していく。絶妙なバランスでサクッと進めながらも感情移入だけは逃さないこのバランスに、作り手のスター・ウォーズとしてのプライドの高さを垣間見る。





ソロとレイアの息子であったカイロ・レン。その本名は「ベン」であり、言うまでもなくベン=ケノービから取られているのだろう。ルークが名付け親なのか、という想像を抱かせる。そんなルークは戦友ソロと妹の息子をジェダイにするべく預かるが、ベンは暗黒面に傾倒してしまう。弟子の育成に失敗してしまうのはまさに父であるアナキンが持っていたキーワードであり、二世代で逆パターンの歴史が繰り返されている構図になる。そして、ルークはその身をどこかに隠してしまった。

同じ構図といえば、スターキラーでのソロとカイロ・レンが対峙するシチュエーションは、そのセットの空気感もあってEP5のルークとベイダーとの対になっている。黒い面の闇にいる男と、血の繋がりを持つ光にいる男。親と子という属性が反転しているが、最終的に同じように「落ちて」しまう辺りもニクい。直後のチューバッカの悲しい叫びと走りながらの銃撃は、身動き取れず衝撃を受けるままのレイたちとの対比が効いているし、ソロの遺体があるにも関わらず躊躇いなく爆破スイッチを押すあたりも、常にしっかり状況を把握できるチューイらしさがある。だからこそ、ソロの死が後から後からジワジワと殴ってくる。ラストにレイを迎えに現れたミレニアム・ファルコンの中に実は「やあ」と乗っているのではないかと、祈りに近い想像をしてしまったほどだ。

このスターキラーでの潜入作戦に限らず、本作には多くのシリーズセルフオマージュが溢れている。言うまでもなく砂漠の土地でどこか人生を諦めと達観で過ごしていく主人公・レイはEP4のルークであるし、ポー・ダメロン率いる部隊がスターキラーを爆破するべく突入するシークエンスは、そっくりそのままEP4終盤のアップデートであった。シリーズお馴染みの宇宙人がウヨウヨする酒場や溜まり場のシーンであったり、「囚われた女性を救いに行き要塞兵器(星)を破壊する」なんて本当にそのままのプロットである。そんな作り手のスター・ウォーズ愛に溢れた物語は決して安易な過去の真似っこではなく、ちゃんと再構成してアップデートされているからこそ、32年振りの物語の進行に実感が湧いてくる。冒頭でいきなりビーム弾が空中で止まって腰を抜かしたものだ。





何度も書くようだが、このようなハイブリッドさとバランスが本当にお見事なのだ。「あの頃のスター・ウォーズ」と「新しいスター・ウォーズ」が、絶妙な配分で両立されている。2015年のスター・ウォーズ体験として、この上なく望ましいバランスだったと言えよう。



■眼力のヒロインと馬鹿正直な裏切り者

本作で主人公に抜擢された無名の女優、デイジー・リドリー。シンデレラのように大役・レイをゲットした彼女だが、とにかくとことん魅力的であった。性格はレイアとパドメの美味しいとこ取りのようで、序盤のご飯を食べる姿や物を運ぶ仕草はかなり男性的で粗雑なのに、絶妙に艶と気品がある。何より目力が素晴らしく、その真っ直ぐとした眼差しが語るままに探究心と好奇心を体現していく。パンフレットのJ.J.エイブラムスのインタビューにて、レイ役の彼女に求めた素養が以下のように語られている。「脆弱でありながらタフ、恐怖におののきながらも思慮深く、優しいが混乱している」。まさに一言一句このままの二面性を抱えながら、しかしとにかく前向きに楽天的に活躍する彼女の姿は、この上なく眩しかった。





レイは、砂漠の星・ジャクーで誰かを待ち続けていた。物語中盤でルークのライトセーバーに触れた際にその記憶の断片が垣間見えたが、誰かに預けられ置き去りにされたのか、涙ながらに叫びつつ家族を見送ったようである。ものすごくベタに考えるなら彼女の姓はスカイウォーカーだと思うけども、果たしてどうなるのだろうか。ルークの元で修行した経験を持つカイロ・レンまでもを圧倒するフォースの資質を持つ彼女だが、仮に彼女がちゃんとした修行を積んだならば、相当に強力な使い手になるだろう。というより、天性のパイロットテクニックや勘の鋭さは、どこかで身につけたのか、それとも全てフォースの導きによるものなのか…。天才肌である自分自身に驚きつつ自慢げなところも可愛い。

フィンは今作のMVPというか、おそらく多くの観客の心を掴んだ存在ではないだろうか。過去の6作においてトルーパーの「個人」が取り上げられることはほぼ皆無であり、だからこそ彼の異質な立ち位置は新鮮さと安定感の双方に寄与している。序盤にてメットに仲間の血が付着するが、「命を奪う戦いに悩む青年」に血をまとわせつつ映像としての分かりやすさの目印にもなっており、とってもスマートな見せ方だったと感じた。BB-8を強奪せんとする2人組と争うレイを見て、自身も追われる身なのに思わず助けに行くくらいには正直者の馬鹿で(褒め言葉)、だからこそ彼が中盤まで「逃げる」ことを正面から主張するのにもジレったさが生まれない。「くよくよしてんじゃねーよ」ではなく、「そこまでファースト・オーダーってやばいのか...」に傾くあたり、描き方が上手い。

「命を奪う行為はうんざりだ」とファースト・オーダーを抜け出したのにも関わらず、中盤ではライトセーバーを手に元仲間をどんどん殺していく。初めてEP4を観た時にも「ルークって結構普通に殺すなあ」という感想を持った覚えがあるが、そもそも表題がウォーズ(戦争)だからこその価値観なのだろう。まあ、中盤でフィンが「俺はトルーパーとは戦えない!」とか言い出しても面倒臭いだけなのだけど…。



■不器用なまでに幻影を真似る“新たな黒い仮面”

新キャラクターの核を担うのは、カイロ・レン。ダースベイダーと同じ黒装束に黒マスクを身に付けているが、これは彼に憧れる身だからこその、ある意味コスプレとしての衣装だったのかもしれない。「祖父にあたるダースベイダーを盲信する自分」と思い込むことで暗黒面に自分を置こうと苦心している。最高指導者スノークによって意図的にベイダーを心の支えと埋め込まれているのだろうか。何より肝心の「何があってルークの元を離れ暗黒面に傾倒したのか」が全く語られていないので、彼の背景は続編待ちといったところ。(この辺り、旧三部作のベイダーの立ち位置とも被る)





何よりベイダーを盲信する割には中身がまだまだ子供で、任務が思い通りにいかないとすぐにライトセーバーを使って周囲に当たり散らす。部下のトルーパーにも影で鼻で笑われているし、亡きベイダーのような気品も重鎮っぷりも皆無で、だからこそ彼がそれを真似ようと振る舞うのが非常に滑稽に見えてくる。この辺りの人間臭さはソロの息子である設定と相性が良く、人間臭いからこそ暗黒面に墜ちてしまうのはアナキンが10年も前に証明してしまった。

なぜソロを憎みルークの元を離れるに至ったのか。祖父であるベイダーのメットも、もしかしたらスノークが用意したもので、一種の洗脳アイテムなのか。つばぜり合いでその真価を発揮する十字のライトセーバーを感情のままに振り回しながら、「祖父・ダースベイダーに憧れる子供」であるベンは今後の物語でるどのような変遷を辿るのか…。



■“スター・ウォーズ”が放置した粗

「聖書に文句を言っても始まらない」というロジックではあるが、旧三部作も決して完璧な物語ではない。例えばEP4だと訓練はするもののルークはライトセーバーをまともに戦闘で使わないまま物語が終わるし、EP6のボバ・フェットも前作までかなり強めの存在だったのにこの上なく呆気なく散ってしまう。そんな、捉えようによっては肩すかしというか、「…おっと?」という部分も内包しているのがスター・ウォーズの面白いところで、それは映画の作り方が30年も前のものであるからして、「聖書に文句を言うのは野暮」なのである。

とはいえ今回「フォースの覚醒」にて聖書の新たな1ページを描くのだから、それはどうしようもなく完璧を求められてしまう。全てのキャラにしっかりとした見せ場や活躍を与え、消化不良なくシナリオを構成し、辻褄や整合性もバッチリ精査して…。そんな高すぎるハードルの前で「フォースの覚醒」は、驚くべきことに割といくつかのポカを内包している。観た人なら全員が感じたであろう「え? キャプテン・ファズマって脅されてバリア解除だけの役割?」とか、「タイ・ファイターごと沈んだポーが特に助かった背景もなく生きてるってどういうこと?(説明不足)」とか、もっと言うと「スカイウォーカーの地図って誰がどう作ったんだよ」「R2が最後にあのタイミングで起動した理由は?」「レン騎士団って意味あったの?」などと、粗のような突っ込みどころは細かいことを言うと実は沢山あるのだ。





しかしこれ、個人的にはわざとやっているのかな、と。「あの頃(旧三部作)のスター・ウォーズ」が持っていた不安定さや部分的なバランスの悪さ、肩すかしなポイントなどを、分かってて再現しているような印象を受けた。突き詰めて考えていくと、確かにスター・ウォーズにそういう「整い方」はあまり求めていなかったのかもしれないし、むしろ「あれどういうことだよ!」と言うのもひとつの楽しみ方であり、監督が大ファンだからこそのバランスなのかな、という気もする。だって「この程度」の粗、見つけられないはずはないし、直せないはずもないからだ。だって名だたるスター・ウォーズを作るんだから。とはいえ「もっと何とかしろよ!」という声が上がるのも当然だと思うし、そういう声も大いに分かる。個人的にはとってもチャーミングな悪ふざけのようにも見えたし、それよりも終盤のエモーショナル溢れる展開と演出で吹っ飛んでしまったほどだ。



■フォースの覚醒

ソロが死に、フィンが倒れ、世界中の誰もが予想していたあの展開が訪れる。そう、レイのライトセーバー戦だ。「無いはずがない」とみんな分かっていただろうに、公開になったスクリーンのその瞬間までセーバーを構える姿が全く出てこなかったのは物凄く偉い。予告等で選抜されたカットやシーンがいかに慎重に精査されたものだったかを痛感する。

レイは、観客より無知である。自らにカイロ・レンを跳ね返すほどの力があることを知っても、それが「フォース」だとは分からない。力の名前すら知らないのだ。観ているこっちとしては作中の不思議パワーは基本的にフォースであり、それら当たり前の事実は前提条件として捉えてしまうが、クライマックスにレイはレンとのつばぜり合いの中で「自分の不思議な力がフォースと呼ばれるものであること」に気付く。おとぎ話のように感じていたジェダイやフォース、彼女は知らず知らずのうちにその中心点に立っていたのだった。そしてマズ・カナタの助言を思い出し、緊迫した戦闘の最中に静かに目を閉じる。レイのフォースの高まりとその安らかで覚悟に満ちた表情に、どこか圧倒され見惚れるようなカイロ・レン。レイの「覚醒」は、もっと厳密に言うなら「認識」であった。“それ”がフォースであることを認識することが、より一層フォースを強めることになる。レイは然るべくして「覚醒」を果たしたのであった。





雪山に光るライトセーバーの殺陣は新三部作のスピーディさやアクロバティックさ、形式染みた剣さばきは全く無く、旧三部作のような大味でぶつけ合うタイプの進化系となっていた。映像技術が進歩してもちゃんと中身が前のままだから素晴らしい。相対的に、新三部作のセイバーさばきが新作が出ても全く衰えないのが面白いのである。地形を使った縦の戦いや、崖から落ちそうになる際の舐め回すような煽りのカット、グッと寄ってキャラクターの感情を爆発させたかと思えば、引きの絵で白い雪との対比を映えさせる。シリーズでもトップクラスに美術性に長けたライトセーバー戦であり、新しい戦いの見せ方として挑戦的だったと言えよう。



■新たな三部作はここから

そして、レイはチューバッカやR2と共に地図が指し示す星に向かう。あり得ないはずなのにまるでアース(地球)かのように演出された海が広がる星にて、ルークは霞を食べて生きていた。劇的なライトセーバー譲渡のシーンが ぐわぁっ! と回り込む空撮で捉えられ、そこで物語は幕を閉じる。

「フォースの覚醒」は良い部分も悪い部分も非常にスター・ウォーズ的であり、その上でセルフオマージュと温故知新に満ちた2015年のSF娯楽大作として、期待を受け止めるだけのクオリティは有していたと言えるだろう。とはいえ、ソロの死というショックすぎる展開や前述の粗がある部分に始まり、「好きだからこそ」の不満点はおそらく今後ネットでも死ぬほど挙がっていくことと思われる。しかし、それすらもまた新たな聖書の1ページとして刻まれていくからこそ、このシリーズは「らしさ」に溢れている。





誰かを待つことを諦め、自分から動き出したレイ。彼女はフォースを操りながら、暗黒面にいることで自らを保とうとするベンと対峙していくことになる。いつかルークが砂漠の星を抜け出して帝国を打倒したように、レイが今後新たな歴史の担い手となる。そんな永劫続く宇宙のほんの少しの期間の記録をリアルタイムで見届けられる“今”に立ち会えていることを、まずは何よりも喜びたい。

細かい考察や感想はまた追々書いていきたいが、公開初日の深夜というこうとで精神的にも疲労困憊。取り急ぎ抱えていた感想をここに零したのだけど、ひとまず、これにて…。


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ハン・ソロから読み解く続三部作としての狙い。「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の作劇チャート

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

公開日初日初回に2D字幕で鑑賞した「スター・ウォーズ フォースの覚醒」。後日、4DX吹替で2回目を鑑賞した。座席が揺れ動き風や光や水や匂いまで飛び交う4DXは、さすがと言うべきかSF超大作との相性は抜群。ミレニアム・ファルコンと一緒に縦横無尽に空を飛び、雪原では実際に目の前に吹雪が舞い、フォースが高ぶるとガタガタと地鳴りのように座席が沸き立つ。レーザー銃がすぐ後ろで発射され頬をかすめ、砂漠の惑星ではその吹き荒れる風を肌に感じ、宇宙を見上げると一緒に体がのけ反りに傾く。没入感が本当に半端じゃなく、2回目の物語なのにえらく新鮮に感じた。何より開始5秒の“光の演出”が最高すぎて泣きそうになってしまったくらいで、ぜひ4DXでの覚醒体験は多くの方に体感して欲しいと思う。

そんなこんなで新しい感動もありつつ、2回目を観ると物語の全体構造がよく見えてくる。10年前に完結“したはずだった”、もっと言うと、32年前にハッピーエンドを迎えた“はずだった”物語が改めて歩を進める。世界的なSF映画の金字塔をもう一度起動させる上での、J.J.エイブラムス監督をはじめとするスタッフ一丸の全力の覚悟がヒシヒシと伝わってくる。それは、過去6作のセルフオマージュを多く盛り込んでファンサービスに徹しながら、でも安易な真似っこに終わらず新しい三部作(「続三部作」?)を開始するにあたっての線引き(精算と意志表明)がしっかり示されているようで、非常に高い次元で組み上げられている印象を受けた。


※以下、「何を語ってもネタバレになる」本作をとことんネタバレ込みで語っていくので、くれぐれも鑑賞予定の方は読まずにページを閉じてください。



後追いで観た私でさえショックなのだから、旧三部作リアルタイム世代の方はもっと愕然としていることだろう。「あの銀河のハッピーエンド」が、そもそも否定されてしまったのだ。もちろん、スター・ウォーズの物語は前後に延々と続く銀河の歴史のほんのひと時を切り取った格好を持っているが、やはりEP6における森のお祭りが“物語”として受け取っている我々にとっては明確な“終わり”であった。30年後とはいえ、帝国はファースト・オーダーという組織に形を変えてあの銀河に混沌をもたらしており、そもそも「EP6の戦いで終わっていなかったこと」になってしまうことが、かなりの覚悟を求められるのではないだろうか。(ジャンルは違うが、仮面ライダークウガの後番組アギトで続編が示唆されたがクウガ製作スタッフによる「五代(主人公)が守った平和がまた脅かされるのはいかがなものか」という反対があり続編要素がうやむやになった、という話を思い起こす)





初日初回を鑑賞したその晩に書き殴ったレビュー記事『「スター・ウォーズ フォースの覚醒」、その伝承を“認識”せよ。』でも書いたが、今回の「フォースの覚醒」は非常にハイブリッドな作りだ。それは、例えば物語の大筋が旧三部作の良いとこ取りだったり、「砂漠」「雪」「緑」の惑星が登場するシチュエーション、新三部作で意欲的に用いられたVFXも組み込みつつ旧三部作然としたSFXメインの絵作り、そして何よりも新登場人物たちとオリジナルキャストの共演。そのようなシリーズのファンにはたまらないご褒美が大いに盛り込まれてはいるが、それだけに終わっていない部分が一番の魅力に直結しているのが、本作最大のポイントだ。


※※※


改めて、メイン4人の登場人物の作劇チャートを作ってみた。(ペイントでテキトーに線引きしただけなので粗雑なのは見逃してください…)





一目瞭然なのだが、新たな3人の主人公とも言える「レイ」「フィン」「カイロ・レン(ベン)」が、起承転結の「起」や「承」でそれぞれ入り組むように絡み合っていく。更には途中から“旧三部作の体現者”ともいえる「ハン・ソロ」が加入し、彼が沢山の「スター・ウォーズらしさ」を作品内に持ち込む(彼を中心にファンサービス要素が撒かれていく)。そして、「転」に当たるスターキラーでのハン・ソロの死に、初めてしっかりとその全員が一堂に会する構成になっているのだ。

ソロの死はこの物語の大きな転換点となっており、衝撃の展開を目撃した(実行した)3人の主人公たちが、このタイミングで一斉にタイトル通りに「覚醒」を果たす。カイロ・レンは父を殺すことで自身の光への甘えを断ち切ろうとするし、フィンはそんな暗黒面の存在にレイを守りながら挑んでいく。最終的にレンの手をすり抜けてライトセーバーを獲得したレイは、この上なくストレートに「フォースの覚醒」を体現する。レンよりレイの方がフォースのパワーが強いことは拘束のくだりで描写されており、その上で「伝説の存在・ルークのセイバーを獲得するのは誰か」という、ハリー・ポッターで言うところの「ニワトコの杖の所持者」のような一種の神秘性とメッセージドラマがそこに込められているから面白い。レイが主人公(名実ともにルークの後継者)になったことが観客にガツンと示されるのだ。





過去の6作は「起承転結」というよりは「転転転転」というニュアンスが強く、スター・ウォーズという聖書であり叙事詩としての面白さはあったが、それぞれを単体のひとつの映画として見ると、かなり歪なバランスであったように思える。今回の「フォースの覚醒」は新たな三部作(そして10年ぶりの新作)を紡ぐにあたって、「ファンへのサービスとオマージュ」「新たなキャラや要素の種蒔き」を融合させながら、それでいて「レイの物語」という「起承転結」が映画的にしっかり果たされているのが面白い。(だからこそルークが名実ともに立ち上がるまでのEP4に近い)

誰かを待ちながら心のどこかでその諦めを悟っていたレイは、フィンやソロと関わり、「誰かに必要とされること」を実感してその意味を覚えていく(ソロの求人のくだりが顕著)。そして自分を承認してくれたソロが命を落とし、レイアに抱きしめられた後にルークに出会う。ライトセーバーを用いて独りで戦うという一種の通過儀礼を経て、「待ち続ける自分」を「銀河と関わる自分」にアップデートさせていく。多少邪推だが、近年のディズニープリンセスの「待ってるだけじゃダメ、自分で獲得していかなきゃ」な流れにも沿っているようで興味深い。


※※※


だからこその「ハン・ソロの死」なのだ。新たなスター・ウォーズを紡ぐにあたって、彼を中心に過去の要素やファンサービスを沢山持込み、そして彼を退場させることで、その展開が新たな主人公たちの物語を混在させていく。終わってみれば、ソロを架け橋としてレイとフィンとカイロ・レンの関係性や因縁は非常に魅力的に絡み合ったし、一刻も早く彼らの次の物語を観たい人が世界中に溢れていることだろう。「わざわざハリソン・フォードを引っ張り出して死なせるなんて」という声も大いに分かるのだけど、このシークエンスがあるからこそ「過去のスター・ウォーズを汲みながら新しいスター・ウォーズを提示する」ことに成功しているのだ。私には、ソロを死なせることによる過去のスター・ウォーズとの決別と、明確な「その後を描くんだ!」という意思表示をそこに感じてならないのだ。(あまり考えたくはないが、御年73歳のハリソン・フォードをここでシリーズから退場させておくという製作上の政治的な理由もあるとは思う…)

ある意味、今年で挙げれば「アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン」を観た時の感覚に近い。ここまで世界的にヒットしたシリーズの最新作であり、もっと分かりやすく喝采を得られる作り方があるにも関わらず、あえて遺恨を残す形で“次”への布石を置く。その覚悟の現れこそが作り手のシリーズに対する意思表明であり、だからこそ覚悟をまじまじと見せつけられたショックが、観終った後の「どこか両手を挙げて喜べないけども確実に心を揺さぶられた…」というジンワリとした感慨に繋がっていく。ここまで明確に踏み込めるからこその、さすがの“金字塔”だなあ、と。





ソロの死を経験し疑似父親を失ったレイは、今度はルークに父性を求めていくのだろうか。そしてそのルークは、もしかしたら本当に彼女の“父”なのかもしれなくて、だからこそ自身の父を殺したカイロ・レンとの因縁も興味深い。「ベイダー(アナキン)とルーク」というスター・ウォーズの骨格にあたる「父と子の物語」は、ソロの死を通して確かに次世代に受け継がれたのだ。


(あわせて読みたい)
【公開日深夜感想】「スター・ウォーズ フォースの覚醒」、その伝承を“認識”せよ。(ネタバレ込み)
「アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン」は駄作でも傑作でもない


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ブログを太く強く育てる方法(サンプル)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

「ブログ」とは、全世界に対して何を書いても構わない自分だけの場所である。昨今はSNSが発達し、Twitter等でも誰でも気軽に自分の意見をネットの海に放流することができるようになった。しかし、やはりそれらの情報は流動的で刹那的であり、蓄積性には欠ける。ブログは「情報を一ヵ所に貯めておける」という利点があり、その積み上がった記事の中に書き手の人間性や性格が見えてくるからこそ面白い。「気になったSNSアカウントの投稿をさかのぼる」と「気になったブログの過去記事をさかのぼる」では、全く意味が違ってくる、ということだ。

そんな「情報を貯めておける場所」が欲しくて、2014年の4月にブログを立ち上げた。これを書いているのはその21ヶ月後だが、自分でも驚くほどの“個人メディア”になってしまった。ここ数ヶ月は毎月50万以上のページビューがあるので、実は「何を書くべきか」「書かないべきか」については以前よりかなり慎重になった。おこがましくもあり、嬉しくもあるのだが、ここまで来られたのは明確に“ブログを育てる”という意識を持ってやってきたからだ。ここに至るまで読んでくれた方への恩返しも含めて、「ブログの育て方」の自分なりのノウハウをここに書き置いておこうと思う。


※※※


あらかじめことわっておきたいのだけど、ブログの価値は何もページビューではない。「誰かに読まれ」「その誰かの感情が動く」ことが多くの書き手にとって至上の歓びであると考える。「誰かに読まれ」たくなければ、それは日記帳にアナログで書いても構わないのだ。ネットという全世界に公開する以上はそこに大なり小なり承認欲求があると思うし、それ自体を私は非常に重要なことだと考える。承認欲求の無い人間なんて、そう滅多にはいない。だからこそ「誰かに読まれ」る機会が多くなれば、それはそれで嬉しいものだ。ということで、変に取り繕う方が馬鹿馬鹿しいので端的に書くと、「アクセスを多く得るためのブログの育て方」が以下に書いていく内容である。

ブログをただ毎日好きに書いて、いつの間にかそれが数字を獲得していく。そんな夢のような話は、滅多に起こらないだろう。よっぽどその人の文章力が抜きん出ていなければ、そう上手くはいかない。このブログも、当初は一日に数回見られるだけだった。確実に一番アクセスしていたのは私自身だろう。内容はともかく、まずはブログの……






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残り2万7,000時間。「遊星からの物体X」、“それ”がもたらす悲鳴を聴け(サンプル)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

「生物」という文字を、貴方は何と読むだろうか。「せいぶつ」、「いきもの」。しかしこの映画に限っては、私としては「なまもの」と読んでしまいたくなる。このレビューを書くにあたって数年ぶりに観返したが、1982年の映画とは思えない映像迫力であった。昨今に比べるとVFXが映画に使われるなんて微々たるものだった時代、1/1スケールの「生物(なまもの)」が粘着質な肌と液体をまき散らしながら南極観測基地を恐怖のどん底に陥れる。そんなSFホラーの名作であり金字塔が、「遊星からの物体X」だ。

舞台は1982年の南極。ノルウェー隊のヘリが一匹の犬を追ってアメリカ南極観測基地にやってくる。ヘリに乗ったノルウェー人は血相を変えてその犬を追い回し撃ち殺そうとするが、巻き込まれたアメリカ人隊員の反撃もあり命を落とす。犬を保護したアメリカ人たちはチームに分かれ真相を解明すべくノルウェー基地へと向かうが、そこで発見されたのは大きなUFOと氷の棺だった。“何か”がこの棺の中から現れ、ここの隊員たちはその“何か”によって全滅したのだろうか。一方観測基地では、その犬の中にいる“何か”が残った隊員たちのすぐ側をウロウロと歩き回っていた…。





原題は「The Thing」。直訳すると「それ」だが、この潔い意味不明なタイトルが何よりも不気味である。「それ」に名前なんてもはやなく、姿形を変えてとにかく我々を襲ってくるのだ。寄生し、殺し、化け、現れる。誰がすでに「それ」なのか分からなくなり、通信手段もなく、南極基地という(実質的)密室に閉じ込められたまま疑心暗鬼に陥っていく隊員たち。擬態されれば見た目はいつもの仲間。その不気味さが恐怖を加速させる。この「The Thing」を「遊星からの物体X」と名付けた邦題も、中々にオシャレである。「遊星」は「惑星」とイコールの意味を持つが、“遊”という漢字の字面が不気味さを煽る。「それ」は何の目的で地球にやって来たのか。侵略か、寄生か、もしかしたら彼らにとっては友好的な行為なのに生態系の違いで“侵略”に映ってしまうのかもしれないし、もっと言ってしまえば亡命してきた生態系なのかもしれない。そんな想像をしてしまうほどに、「それ」たちの背景は全く明かされない。ただ淡々と隊員たちを恐怖で支配していく。そこに“遊”とは、中々皮肉なネーミングであると言える。

冒頭、軋むような緊張感を持ったBGMが流れながら、ノルウェー隊員がヘリから犬を狙撃する。綺麗すぎて眩暈がするほどの雪の上を、犬がイキイキと駆けていく。その犬がまた一段と可愛いがために、初見時は「なんでこいつら犬を撃つんだ?」「ハンティングか?」とノルウェー人たちに疑いの目を向けてしまう。なんてことはない、“ハント”されていたのは彼らの方だったのだ。中盤以降、ノルウェー基地の惨事を通して物語の全体像が分かっていく流れで、「じゃあ、さっきの犬が危ないんじゃ…」と思った時にはもう遅い。惨劇は幕を開けて……






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開始15分のエッセンスと驚きの軽量化。「パシフィック・リム」が魅せる混濁した未来(サンプル)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

やはりあの頃の盛り上がりは一部の界隈で常軌を逸していたと今でも思う。日本では久しく提供されなかったアレが、それも海の向こうで出店された後に日本に上陸するというのだ。噂を聞きつけて開店早々並んだ私のような奴らは、その見事なアレっぷりに感動の涙を流し、一心不乱に喰らい、遂にはお店を出るとまた列の最後尾に並んだのであった。

デカいロボットとデカい怪獣がガツガツと肉弾戦をする映画、「パシフィック・リム」。ある日世界中をどん底に陥れた未曾有の巨大怪獣災害。立て続けに発生するそれに対抗すべく、国際的な技術協力の末に誕生した巨大ロボット・イェーガー。やがてそのロボットと怪獣の戦いは一種のイベントのように認知されていったが、ヤツらの侵攻は年々勢いを増すばかりであった…。

この映画、開始15分で「面白い!」「いいね!」と思った人は、おそらく2時間後も「面白い!」「いいね!」と叫んでいることだろう。それほどに、開始15分間に本作のエッセンスが絶妙に詰め込まれている。同時に、全体的な作劇において驚くほどの「軽量化」が実現されているのだ。この記事では、主にその2点に絞って「パシフィック・リム」について解説していきたい。


※※※


「見るべきは空の星ではなく海の底だった…」。そんなモノローグから開始する物語は、約5分間で世界情勢をダイナミックに淡々と解説していく。サンフランシスコを襲う怪獣・アックスヘッドは、登場と同時に橋を破壊し無数の車を海に落下させる。戦闘機の迎撃をものともせずに進行するも、やがて討伐されたことが語られる。その頭蓋が博物館らしき場所に展示されていたりと、ある程度の期間と世間の反応を思わせるカットが入る。が、続けて2年後にカナダに怪獣が出現。各国の首相の表明や怪獣の血による汚染、そしてイェーガー建設の歴史が語られる(ここでドリフト理論を説明せずに後回しにしているのが上手い)。「イェーガーのパイロットはロックスター並の人気を誇っていた」という解説がまたニクい。このロックスターという形容が非常に分かりやすく、俗世間の熱狂や認識を想像するのに容易だ。つまりここで、「怪獣出現という災害に人類が少し油断して(慣れちゃって)いるな」、という嫌な予感をバッチリ持たせてくれるのだ。





そして運命の怪獣・ナイフヘッドの出現。劇中設定2020年。体長96m、体重 2,700tの巨体は、一般市民を乗せた漁船の付近に出現した。迎え撃つは主人公ローリー・ベケットとその兄ヤンシー。まさにロックスターのごとく“仕事”に向かう彼らの慣れっぷりが面白い。テレテレレ~ ここで流れる渇いたギターのBGM。本編でしつこいまでに流れるこのメインテーマを、開始5分あたりで一発キメてくれるのがたまらない。4つ打ちのリズムが刻まれる中、兄弟は着々とスーツを装着していく。ただ体にハメていくだけでなく、ガチャンとしたらウィーンという予備動作が随所で発生する。細かいシステムとギミックが画面を埋め尽くしながら、「俺たちは勉強でもスポーツでもヒーローではなかった…“が!”」というローリーのナレーションがワクワクを増幅させる。

タラランタララー テーンテーンテーンテーンテー(ドゥン ドゥン ドゥン ドゥン) テーンテーンテーンテーンテー(ドゥン ドゥン ドゥン ドゥン)「テンドー、昨日のデートはどうだった?」「ブレインハンドシェイクだ」「ペントコスト司令官から指示が出た」<ブレインハンドシェイク、開始します>「さあ、俺の中に入ってこい」「年寄りからどうぞ?」<ブレインハンドシェイク、開始!>――――ッッッ!!ドリフト、とは……(略)…強くなる!!!タラランタララー テーンテーンテーンテーンテー(ドゥン ドゥン ドゥン………






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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

「多くの皆さんに知られている作品なので、撮影に入る前にいろいろ考えてしまった。あそこまでプレッシャーのかかる役はなかった」。これは、俳優・窪田正孝がYahoo!検索大賞 2015パーソンカテゴリー俳優部門賞を受賞した時のコメントである(引用:『窪田正孝「デスノート」夜神月役は男泣きするほど重圧だった』)。2015年に話題になったドラマのひとつに、「デスノート」があった。言うまでもなく週刊少年ジャンプにて大場つぐみ×小畑健のコンビにて連載されていた超有名作で、シリーズにおいては三度の実写映画化、アニメはもちろんのこと、舞台からハリウッド映画化まで(現在進行中とのこと)、その人気は連載が終わった10年経った今でも衰えを知らない。

7月期の夏ドラマとして放送を開始したドラマ版「デスノート」は、発表当初から大きなバッシングに見舞われた。言うまでもなく、日本における「漫画・アニメの実写化」に対する風当たりは強い。製作側としては、すでにファンを獲得しているコンテンツを別メディアで展開するという至極当然の製作体制なのだが、それは“原作を尊重しているか否か”というファン個々人の線引きで判断されてしまう諸刃の剣だ。奇しくも同時期に実写版の「進撃の巨人」が騒がれたこともあり、この「デスノート」も放送開始前から駄作の烙印を押す人がネットには無数に存在した。

また、作品の設定が発表された際にも、まるで炎上商法かと言わんばかりの批判が巻き起こった。「夜神月は平凡な大学生」。原作最大のエッセンスであった「天才vs天才」という構図を崩してきたことについて、大きな批難の声が上がった。言うまでもなく作品の好みや楽しみ方は人それぞれだが、それを踏まえた上で、面倒臭いデスノートファンを自称する私は今でもハッキリとこう主張したい。「この設定だけでドラマ版デスノートを批難するのは間違っている」。それは、ファンであればこその想いがあるからだ。デスノートという作品が「天才vs天才」の頭脳対決“だけ”の作品だと思っているのなら、それがそもそも可笑しいのでは、という話である。上っ面だけしか楽しめていない。すこぶる勿体ない。

「デスノート」とは一体どのような作品だったのか。ドラマ版最終回放送直後に4度目の映画化が発表されたこともあり、2016年も「デスノート」が一層の盛り上がりを見せることは容易に想像できる。だからこそ、原作終了から10年、新たに紡がれたドラマ版「デスノート」を通して、この死のノートにまつわる物語の魅力を振り返っておきたい。


※※※


夜神月は頭脳明晰容姿端麗な高校生。その卓越したスキルから毎日に退屈を覚えていたその時、死神リュークが気まぐれで落としたノートを手に取る。それはデスノート。人間の名前を書くと書かれた人間が死ぬという、何ともファンタスティックで残酷なアイテムだった。月はこのノートを使い、犯罪者を裁いて世の中を理想の世界にすることを決意、実行に移す。やがて彼は、“殺し屋”から“キラ”と呼ばれるように………






■完全版は2015年12月28日発売予定の電子書籍『THE BEST』(0円)に収録予定。詳しい内容や進捗状況はこちら





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【過去記事】
開始15分のエッセンスと驚きの軽量化。「パシフィック・リム」が魅せる混濁した未来(サンプル)
残り2万7,000時間。「遊星からの物体X」、“それ”がもたらす悲鳴を聴け(サンプル)
ハン・ソロから読み解く続三部作としての狙い。「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の作劇チャート
【公開日深夜感想】「スター・ウォーズ フォースの覚醒」、その伝承を“認識”せよ。(ネタバレ込み)

0円電子書籍の発売日を2015年12月28日(月)に決定!&挿絵チョイ見せ第二弾(ブロガートライアル10)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

いよいよ完遂目前の0円電子書籍計画(詳しくはこちら)。物は一応完成しまして、先んじて挿絵を担当してくださった皆々様と校正をお願いしている3名様にお送りした段階です。自分でも確認しながら誤字脱字を修正し、12月28日の昼辺りの公開を予定しています。え? 「クリスマス辺りに出す」とか言ってたって? 気のせいじゃないかな…。

累計10万字をゆうに超えるボリュームになったので、“暇つぶし本”としては結構誇れるものになったのではないかと…。バリエーションも、映画レビューからドラマレビューからプライベート体験から漫画の思い出まで、色々揃ったなあ、と。何より、挿絵がほんとすごいんですよ!累計20点越えで!前も書いたけどもう文章はどうでもいいからイラスト目的で買う価値大アリですよ!

発売直前ということで、今回もいくつか挿絵をチョイ見せ。





…この獰猛な眼と牙はアイツ!




…一目瞭然のこの腕の造形!かっこいい!




…優雅に空を飛ぶこのヒーローは!?




…こちらも飛んでいます。死神??




…きらめく波と観衆といったら!!



サンプル記事を計10点用意していますので、よかったらそちらもどうぞ。12月28日には、DL案内ページを完備した状態で一気に更新する予定です。こちらのページが全てのメインになりますので、よろしくお願いします。


・「災害と神秘の狭間で。「GODZILLA」(2014)が還る場所」(サンプル
・「「マッドマックス 怒りのデス・ロード」をひたすらに因数分解してみよう」(サンプル
・「残り2万7,000時間。「遊星からの物体X」、“それ”がもたらす悲鳴を聴け」(サンプル
・「開始15分のエッセンスと驚きの軽量化。「パシフィック・リム」が魅せる混濁した未来」(サンプル
・「「ウォーターボーイズ」の波紋、その邦画界へ流れ込んだ功罪とは」(サンプル
・「俺は「遊☆戯☆王リアルタイム世代の熱い思い出」を召喚!ドン☆」(サンプル
・「窪田正孝主演 ドラマ版「デスノート」とは一体何だったのか【週刊デスノーザー増刊号】」(サンプル
・「オタク旦那とノンオタク嫁の家計事情 ~KEIZAI大戦ジェネシス」(サンプル
・「スター・ウォーズがこわい」(サンプル
・「ブログを太く強く育てる方法」(サンプル


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【過去記事】
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仮面ライダーゴースト 第11話「荘厳!神秘の目!」【週刊ライダー時評 ゴーストウォッチメン】

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

先週末は色々と忙しくて更新がすっかり遅れてしまいましたが…。本編はいよいよ第一部大詰め。ドラゴンボールで言うならギャルのパンティ編が終了ですね。99日を年内の3ヶ月で消化するペースはやはり予想通りのようで、タケルが消えるか・消えないか(いや消えないんだろうけど)、そしてそこからどういう話に転がっていくのか。もしかして期間延長パターン? 「生き返るために戦う」というのは中々魅力的なアイデンティティだと思っているので、仲間の涙で蘇生!とかではなく、この幽霊体のまま来年も話が続いて欲しいかなあ。


目次】:【10話】<【11話】>【12話】


■第11話「荘厳!神秘の目!」(2015年12月20日放送)


「おおっ!これが人知を越えた力か!」

タケルとマコトの眼魂争奪戦にジャベルが加わり激しい戦いを繰り広げる中、全ての眼魂を手にしたのは意外にも西園寺だった。そして西園寺は大天空寺の地下・研究室の前に立つ。そして15個の眼魂とモノリスが発動する。

タケル「15個の眼魂!これって…」
ジャベル「あの男、何をする気だ?!」
仙人「あいつが5個持っていたとは…」
アラン「あれは眼魂の力か?!」
マコト「俺はこれまで一体何のために…」
 
眼魂争奪戦が遂に最終局面を迎える。「望みをのべよ」
 
再び消え去るまでの時間は??日
残り15個の眼魂(アイコン)を集めろ!

脚本:福田卓郎
監督:諸田敏


仮面ライダーゴースト11話。眼魂が全て揃うも西園寺は消滅、タケルの決断とダブルヒーローのご帰還...ではなく共闘を経て年末商戦大盤振る舞いの巨大戦も盛りだくさんの1話。いきなりムサシパーカーが喋ったのは驚いたが、何よりカノンちゃんを助けたタケルの選択が光る。デレるマコトもご愛嬌。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

しかし西園寺は一体何だったんだ。これでオールアップしているというし、本格的にお話の都合で処理されてしまった感しかない。あまりにも呆気なさすぎて感想保留というか、後から何か補完があるのだろうか...。 pic.twitter.com/9UFzH2TMpC

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

そして西園寺が消えたということは、これで(わかってはいたけど)大戦ジェネシスとは明確にパラレルになったのね。マコト兄ちゃんの立ち振る舞いと西園寺の生死によりアウト確定か...。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

タケルがカノンちゃんを救う決断は最高にヒーローしてるし、アカリや御成のことを思い出しつつも決意は固いことをちゃんと演出で見せてくれたのも良い。その彼の自らを犠牲にする決断を直後の仲間たちが批難せずにちゃんと尊重してるのも素晴らしい。この辺りのバランスがゴーストは上手いのよね。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

とはいえ、ゴーストはずっと「眼魂を15個集める!」をやってきたのに、ジャベルの横槍と漁夫の利の西園寺が発生させた紋章の下に「たまたまベルトを付けてたタケルがやってきて願いが叶う」ってのは、ぶっちゃけちょっと拍子抜けというか、うーん。もっとタケルに勝ち取って欲しかった。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

タケルが15個の眼魂を勝ち得て、その上で自身の蘇生よりカノンちゃんを選ぶ。そこに大きな意味があったと思うんだよなあ。11話の描写だとタケルすらも漁夫の利で偶発的に紋章の恩恵を受けられました、って感じに取れちゃって、そこが少し残念である。収集戦が最後に有耶無耶になってしまった。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

マコト兄ちゃんは利己的にタケルをボコってまでやってきた行為が無に帰した上にタケルに妹を蘇生させられちゃうという精神ボロッボロで全部砕けたマンなので、今回は流れで共闘したけど彼の自責ターンは今後見所だろう。 pic.twitter.com/Dldx9mMTUj

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

しかしこれまで集めた眼魂が力を貸して連続着せ替えてドーンはさっぱり意味も背景も分からなかったけどなんか盛り上がったから良いね。タケルが割と正面から英雄たちの人生観に向き合ってきたからこそ、彼らも力を貸してくれたんだろう。 pic.twitter.com/Etjrm1Xyh3

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

連続パーカーチェンジはやはりパーカーが浮遊するCGがないとちょっと物足りないけど、圧倒的な物量が出るとやはり盛り上がるね。ダブルライダーキックやベートーベン魂までちゃんと見せてくれたのがGOOD。 pic.twitter.com/fKx249qMGv

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

しかしジャベルは本当に強い。しかも本当はアランの兄上に仕えてるということで、年末退場という訳でもなさそうだし、今後が非常に楽しみなキャラだ。 pic.twitter.com/RGsXKMNHPv

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26

にしめです! ゴースト11話どうでしたか? タケルの選択や、ダブル変身、アクション楽しんで頂けましたか? 来週はもっと期待しててください。 たくさんの人に次回12話見てもらいたいです‼️ pic.twitter.com/nZnzU8tkAd

— 西銘 駿 (@shun_nishime) 2015, 12月 20

おはようございます💓 仮面ライダーゴースト第11話 観ていただけましたか?☺️ タケルくんのおかげで、カノン…復活しました!! これからタケルくんはどうなってしまうのか…。 12話もバッチリミローです!! #仮面ライダーゴースト pic.twitter.com/uox9TefMJd

— 工藤 美桜 (@p_miokudo) 2015, 12月 20

【予告】てれびくん超バトルDVD 仮面ライダーゴースト 一休入魂!めざめよ、オレのとんち力!! https://t.co/Va37UdMpdr @YouTubeさんから

— チカ松(RN:マンジライダー) (@manji_rider) 2015, 12月 25

ゴースト11話見た。これ去年だったらここまで来るのに35話くらいだろうなぁ……って展開を今やってくれるのほんとすごい。タケル殿のことは多少心配だけど次回トウサン魂似のフォームがチラッと出たからなんかそっち方面で解決策あるのかもしれない。それにしても御成有能。やっぱり御成は最高やな

— 三郎丸 (@_gotcha132_) 2015, 12月 20

ゴーストチェンジに時間がかかってテンポが悪くなるところを、2人のライダーを順々にチェンジさせることでテンポを保ったアクションをしてたの観てて感心してもうた

— 緑のサンタマン (@rint709) 2015, 12月 20

結構このゴーストドライバー(ベルト)、手触りとか、使い心地とかいい感じで使ってみると燃えるんだよ(笑)自分の関わったものだからやっぱり買ったんだけどね(笑)‼︎ #怪人200パー熱烈応援実況 #仮面ライダーゴースト

— 島本和彦31日東A59ウラシマモト (@simakazu) 2015, 12月 19

堕ちたな(確信) #ghost #nitiasa pic.twitter.com/7HnPOYjgmX

— 辰矢(ラッキューロ3周年) (@tatuya031200) 2015, 12月 19

次回は闘魂ブーストがどのように登場するのか、そしてタケル兄ちゃんの自責ターンがいかに炸裂するのか(これでタケルが消えたらマコト兄ちゃんもう精神的に生きていけなくなりそう)、三つ巴から背景が分かれていくであろう眼魔軍団の動向にも注目だな。マコトから敵の背景が聞けるか...?

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 26


しかしここから闘魂ブースとはどういう流れで…。良い意味で予想できないぞ。あ、あと28日に電子書籍を出しますので、良かったらよろしくお願いします。0円です。


▼加筆修正+新作=21編収録の電子書籍『THE BEST』(0円)、2015年12月28日発売!



目次】:【10話】<【11話】>【12話】


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【過去記事】
開始15分のエッセンスと驚きの軽量化。「パシフィック・リム」が魅せる混濁した未来(サンプル)
窪田正孝主演 ドラマ版「デスノート」とは一体何だったのか【週刊デスノーザー増刊号】(サンプル)
ハン・ソロから読み解く続三部作としての狙い。「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の作劇チャート
【公開日深夜感想】「スター・ウォーズ フォースの覚醒」、その伝承を“認識”せよ。(ネタバレ込み)

仮面ライダーゴースト 第12話「壮絶!男の覚悟!」【週刊ライダー時評 ゴーストウォッチメン】

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

ゴースト、第一部、完!…といったところかな。地味に面白くなってきたのが眼魔軍団の組織事情。以前の感想でも予想したけど、マコトはあっちの世界でアランたちと一緒に育ってきたと考えると、今回の2人の決別のシーンとかはかなり重い。長年一緒に過ごしてきた仲間が赴任先で心変わりしてしまった。しかもアランは王子とのことなので、王室キャラあるあるの“その境遇から友達が少なかったパターン”で考えるとますます…。そりゃ逆恨みでもタケルが憎くなるかもなあ。だからこそ、第3のライダー・ネクロムは彼の可能性が高い、のかな?


目次】:【11話】<【12話】>【13話】


■第12話「壮絶!男の覚悟!」(2015年12月27日放送)


「これが俺だから…」

15個の眼魂が揃いタケルが叶えた願いは、深海カノンを生き返らせることだった。タケルに生き返って欲しいと切に願ったアカリとオナリもマコトの笑顔を見て一応の納得を見せるものの、残された時間でタケルを助けようとする。アカリはモノリスを調べ、オナリ、シブヤ、ナリタは眼魂を探して街を走り回る。

一方、眼魂の力を目の当たりにしたアランはジャベルに詰め寄り、グンダリを勝手に使ったことを叱責する。ジャベルは自らの汚点を消すべくタケルとマコトを抹殺するべく行動を開始する。そして、眼魂が集まらないままタイムリミットの99日目を迎えた朝、シブヤがジャベルに捕まったと傷だらけのナリタが駆け込んで来る。
 
脚本:福田卓郎
監督:諸田敏


仮面ライダーゴースト12話。タケルのその日が近づく様子をウェット成分高めで描いてくれるのでこっちまで(良い意味で)テンションが下がった。ひとり泣く御成のカットとか素晴らしい。そこからの派手な爆発での闘魂ブーストもメリハリがあって良いね。ジャベルは盛大に爆散したけど本当に退場か?

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

いきなり20日ばかり消化するペース配分の悪さはあるものの(今週開始時点であと10日ならもうちょっと自然だった?)、カレンダーにバツ印をつけていく中でタケルはみんなとの思い出作りに熱心で、ゆるやかに訪れる喪失感みたいなのは上手く描けてたと思う。弟子たちは大変だったね...。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

タケルが消えるシーンはOPの羽演出を本編に流入することでかなり見応えあった。御成の力強い「できましたぞ」には思わず泣いた。アカリも御成もいつもタケルのことを本当に想ってたことが度々描写されていたから、観てる側としてもかなり哀しいし感情移入できる。キャラの強みだなあ、この辺は。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

砂浜だから消防法なんのそので思いっきり爆発させておいて、炎の中でバンク変身、爆炎の向こうに立つ闘魂ブースト、って流れはめちゃくちゃ良かった。こういうベタだけど馬鹿らしいくらいの派手さとケレン味があると本当に嬉しい。 pic.twitter.com/pqgI5qeVBm

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

しかし予想はしてたけど99日延長パターンか。親父さんは霊体となった自らの命を息子に分け与えた? この辺のロジックが分かるようで分からん。今後補完されるといいなあ。 pic.twitter.com/mlmuPjbits

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

またもやOPと同じエフェクトで舞い降りるタケルはさすがの眼光で演技の成長を感じる。声のハリとかすごいね。 pic.twitter.com/lrAEGI6cBw

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

闘魂ブーストは親父さんが背中を押してくれたことによる姿、つまり親父こそがタケルにとっての偉人、ってことでいいのかな? あり得ないくらいに真っ赤だけどさすがの高岩アクションで雰囲気は抜群。ジャベルがマスクに写るカットはかっこよかった。 pic.twitter.com/wJHVTgVbBx

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

3週間の間眼魔はどう動いてたんだとか、どうせなら人知れずタケルのためにアイコンを探し回るマコトをちょっとでも描いて欲しいとか、細かい点が気になりはするけども、タケルが消えるのには投げ出し闘魂ブーストはかっこよかったしで割と満足かな。来年後付けで良いから諸々補完して欲しい。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

結局第一部はスペクターの登場や大天空寺の面々の描写、眼魔軍団の侵攻を描いただけで、そっくりそのまま大筋は変えずに1話完結が続くのかな。親父さんのメッセージ通り、偉人の生き様を上手くストーリーに絡めつつそれと向き合うタケル、って線はしっかり継続させて欲しい。そこが強みだろうし。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

しかしこの辺はさすがに哀しかったな。良い演技するなあ。 pic.twitter.com/KND4CqykyC

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

ゴーストはあれだな。 コロッケで言うところのメンチが壊れなくなって次の冒険が始まるあたりだな。

— アイドル忍者もやし (@moyasi_you2) 2015, 12月 27

「マスクコレクション レガシー 仮面ライダー鎧武」の商品ページにて仮面ライダー鎧武/葛葉紘汰役 佐野 岳さんのスペシャルインタビューページを公開!必見です☆ https://t.co/w2umoxTit2 pic.twitter.com/SkVUkfYkIG

— プレミアムバンダイ (@p_bandai) 2015, 12月 26

竹中直人「お前は異常な方法でリセットされた…今度こそ99日後に消える」 最終フォームが出た後の竹中直人「お前はまた異常な方法でリセットされた…今度こそ99日後に消える」 タケル「いつ消えるんだろう…」 #nitiasa

— 翡翠 (@hisuiXtreme) 2015, 12月 26

「龍の奴め…」ってことは、やっぱり仙人顔見知りか #nitiasa

— 朔磨 (@sakma_jogiorar) 2015, 12月 26

おぉ…マコト兄ちゃん、サブライダーらしいよ、負けっぷりが。

— otomusic (@ak_otomusic) 2015, 12月 26

【ゴーストなう!】「S.H.Figuarts 仮面ライダーゴースト ムサシ魂」魂ウェブ商店で受注開始!印を結ぶポーズの手首も付属! https://t.co/gUiKTInwfT #t_shf pic.twitter.com/4fNJSyUeJE

— バンダイコレクターズ事業部公式(魂フィ) (@t_features) 2015, 12月 26

マコト兄ちゃんに「お前の罪を数えろ」とか言われたら絶対笑う #ghost #nitiasa pic.twitter.com/s0CQ6u3lDO

— 辰矢(ラッキューロ3周年) (@tatuya031200) 2015, 12月 26

「できましたとも!」の御成、5万点 #ghost #nitiasa pic.twitter.com/mNKhkoCegc

— 辰矢(ラッキューロ3周年) (@tatuya031200) 2015, 12月 26

またゲストお悩み相談パターンに入っちゃうと「うーん」という感じもあるんだけど、とりあえずはまた15個集めるまでこの流れかな。でもあと4個だし、2月くらいには揃っちゃうんだよね。眼魔軍団との眼魂争奪戦でオーズみたいに常に不足分があるような流れになるのかな。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

次回はゴエモン眼魂。闘魂ブーストの上に羽織るとのことでビビッドな赤と黄色が最高に歌舞いててかっこいい。強力な眼魂で通常のゴーストには羽織れないとか、その辺りの使い分けやパワーバランスは描かれる... のかな? pic.twitter.com/ps5xCMiCFA

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

強化フォームの玩具とコレクターズアイテム玩具をどっちもしっかり販促するためのゴエモンやリョウマのパターンは上手いね。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

改めて次回予告を観たけど、これ龍馬眼魂が人間の身体を借りてるのか...。坂本龍馬が現代に蘇るとか結構すごいことじゃねぇか。そしてタケルを殺した因縁再登場。お悩み相談ルーチンに陥らず、色々と色をつけてくれるといいね。

— YU@K (@slinky_dog_s11) 2015, 12月 27

明日12月28日に、龍騎やフォーゼの総論レビューも含めた電子書籍を発売します。価格は0円で、12万字ほどあります。年末年始の暇つぶしに、どうぞよろしくお願いします。


▼加筆修正+新作=21編収録の電子書籍『THE BEST』(0円)、2015年12月28日発売!



目次】:【11話】<【12話】>【13話】


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【過去記事】
ハン・ソロから読み解く続三部作としての狙い。「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の作劇チャート
0円電子書籍の発売日を2015年12月28日(月)に決定!&挿絵チョイ見せ第二弾(ブロガートライアル10)
開始15分のエッセンスと驚きの軽量化。「パシフィック・リム」が魅せる混濁した未来(サンプル)
窪田正孝主演 ドラマ版「デスノート」とは一体何だったのか【週刊デスノーザー増刊号】(サンプル)

0円電子書籍 『THE BEST』 ダウンロードページ、Q&A

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電子書籍『THE BEST』のダウンロードにおきましては、事前に下記の注意事項やQ&Aを必ずご一読ください。


■【こちら】から販売サイト「ブクログのパブー」にアクセスできます。Twitterアプリ等で閲覧している方は必ず通常のブラウザで開きなおしてください。以下の画面が出ましたら、下記解説にしたがってダウンロードした後に、閲覧が可能になります。



※画像はiOSの場合です。

【iOSの場合】
→スマホやタブレットにあらかじめインストールされているEPUB対応リーダーアプリ「iBooks」をご使用ください。

【Androidの場合】
→デフォルトの「Google Play ブックス」、または「天下一読」「Himawari Reader」「電子書籍ブクログのパブー」等をご使用ください。

【デスクトップ・PCの場合】
→EPUBリーダー機能を持つ「Adobe Digital Editions」やFire Fox「EPUB Reader」をご使用ください。

こちらこちらに対応一覧や解説がまとめてあります。
※先に対応アプリをダウンロードし環境を整えた後に書籍のダウンロードを実行してください。


■Q&A

Q:PDF版がデコボコで挿絵も見切れて読みにくいです。
A:本書はあくまでEPUBファイルでの閲覧を想定して作成しています。使用販売サイト「パブー」の機能により、自動的にPDF版もリリースされてしまいますが、全く校正作業を行っておりません(PDFを基準に編集すると肝心のEPUB版がおかしくなるからです)。ご了承ください。

Q:目次が見当たらないんだけど…
A:本書は目次ページを作成しておりません。EPUBファイルなので、お使いの電子書籍リーダーによりメニュー画面から目次機能を立ち上げてください。

Q:誤字脱字を発見したんだけど…
A:大変申し訳ございません。大変お手数ですが、作者のTwitterアカウントにてスクリーンショット等でご報告ください。

Q:本当に無料なの?
A:はい、無料です。

Q:EPUBファイルってなに?
EPUBは、国際電子出版フォーラムが策定したオープンフォーマットの電子書籍ファイルフォーマット規格のことで、Kindleもこの規格を採用しています。簡単に言うと、ページがそれらしくめくれたり、文字サイズがビュアー側でスムーズに切り替えられたりと、電子書籍の操作に対応している規格のことです。

Q:Kindleで読みたいんだけど…
A:可能です。こちらの手順に従って転送してください。

Q:どうやって作ったの?
A:約2ヶ月におよぶ製作背景はこちらの記事にブロガートライアルとして進捗をまとめてあります。

Q:その他の不具合等について。
A:編集段階における不具合は、ご報告いただけましたら随時修正版を上書きで発行します。個々のリーダーアプリの操作等につきましてはご質問をお受けしかねますので、ご了承ください。

Q:感想はどこにコメントすればいいの?
A:ありがとうございます。作者のTwitterアカウントか、こちらのページのコメント欄までいただけましたら幸いです。





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【0円電子書籍 『THE BEST』】2015年12月28日発売。その5つの魅力をご紹介!

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

この度、当ブログの出張版電子書籍『THE BEST』を発売しました。全作業約2ヶ月間。いつものこのブログと同じ感覚で読める記事を全21編収録しています。価格は0円ですので、ぜひ暇つぶしにご活用ください。この記事では、この書籍のセールスポイントを5点挙げて紹介しています。購入をご検討いただければ幸いです。





『0円電子書籍って、なに...?』


【1】ブログ記事全21編を収録
数分で読めるブログ記事を21編収録しています。過去にアクセスを集めた人気記事が11編、この書籍のために書き下ろした新規収録記事が10編です。総文字数が13万字を超える大ボリューム。ぜひ暇つぶしにご活用ください。収録内容一覧やサンプル記事はこちら


【2】新作映画レビューを6編収録
「スター・ウォーズ」「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「パシフィック・リム」「遊星からの物体X」「ウォーターボーイズ」「GODZILLA」。この書籍のために書き下ろした6編の映画レビューです。いずれも5,000字前後のボリュームになります。


【3】挿絵イラストを20点以上収録
当ブログにて募集し、レビューやエッセイの挿絵として総勢12名の方にイラストを描いていただきました。タッチも画風も多彩なものが累計20点以上。イラストはタップするとブラウザが開き原寸大で閲覧できる他、描いた方のTwitter・pixivアカウントにもアクセスできるようになっています。挿絵のサンプルはこちらこちらでどうぞ。


【4】価格は0円
この電子書籍は無料です。閲覧にはEPUBリーダーの環境が必要ですが、およそ全てのスマホやタブレットから閲覧が可能です。詳しくはダウンロード詳細ページをご確認ください。


【5】Twitterとの連携機能
書籍の各記事の最後には、通常のブログ記事のようにTwitterボタンが設置されています。タップすると自動でツイート画面が開き、シェアすることが可能です。ぜひお試しください。


【ご紹介いただきました!】
無料電子書籍「THE BEST Irregular village branch-off edition」にて、挿絵を数点担当致しました。(怪獣の溜息)
YU@Kの不定期村さん電子書籍「THE BEST」挿絵を描かせていただきました。(Fairy Tail Convenience)





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不定期村が選ぶ2015年映画ベスト10 ~遥か銀河の彼方で殺し屋と忍がドラムを叩くデス・ロード!

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

年の瀬、「YU@Kの不定期村」2015年最後の更新ということで、個人的な映画ランキングベスト10を書きつつ1年を振り返ってみようかと。といっても以前Twitterでガッツリとやってしまって(こちらにまとめてあります)それで半ば燃え尽きてしまったのですが、まあ一応映画をメインに扱ってるブログなので、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を含めた最終版を書き残しておくことがケジメかな、と。

今年は本当に楽しい作品が多くて、同時に、「なにもお前まで今年じゃなくとも…」と言いたくなるくらい世代を超えて愛される有名シリーズの最新作が軒並み首を揃えるという豪華絢爛な1年だった。そしてそのどれもが割と“ちゃんと面白い”ってのは映画ファン的にたまらなくて、待ち望んだ作品を観るために映画館にウキウキしながら通う機会が多かったなあ、と。とはいえ今年はたったの49作品しか観れてないので、来年はもうちょっと数を増やしたいところ…。

さて、ではでは早速10位から。




10位 『ミッション:インポッシブル / ローグ・ネイション 』

もう阿呆か、ってレベルで今作も体を張るトム・クルーズ。予告で一番印象的だった飛行機しがみつきアクションを開始数分で魅せて、その勢いのまま一気にお馴染みのOPに突入する構成が素晴らしい。決して派手さは無いけども、堅実に「すごいアクション」と「味のあるドラマ」を積み上げるというこの渋い作りが堪らない。シリーズそのものがファンを獲得してるからこそ出来る作風なのかな、と。また、イーサン・ハントの物語以上にトム・クルーズの物語になっていて、「もう十分活躍したんじゃない? 第一線退いたら?」「いやいや、俺はまだやるよ」って受け答えを、スパイ活動を通して俳優論にも通ずるように演出するそのメタ的なシナリオが本当に素敵。「俺たちのトム・クルーズは期待を裏切らないトム・クルーズ!」ってのをしっかり味わえるシリーズ最新作だったと思う。





9位 『コードネーム U.N.C.L.E.』

完全にノーマークだったのだけど、Twitterでの評判が良かったので鑑賞したら好みドンピシャ。この映画、スパイ映画あるあるやその手のジャンルのパロディが多く、一見すると「それだけ」の薄い映画にも見えるんだけど、それをとことんやり抜いて「カッコいい映像やカットを観せてやるぜ!」が最後の最後まで失速しない、最高に割り切った珍作だったなあ、と。ここまでやられたらもう最高に楽しくて仕方ない。「それっぽい」もしつこく積み上げれば「それ」になる。「分かってんだろ?」と言いたげなドヤ顔なシナリオにドヤ顔ばかりするキャストの共演がとにかく楽しく、それでいてラストの勝ち方もちゃんと前振りとロジックがしっかりしているし、男同士のちょっとホモホモしいやり取りもベタながら見応え抜群。予告を観て「なんか面白そうだな」と感じるその「なんか面白そう」をとことんつるべ打ちしてくれるので、ものすごくストレートに期待値を満たしてくれるタイプ。サンドイッチを食べるシーンなんか映画館で笑いを堪えるのに必死だったし、むしろヘンリー・カヴィルはスーパーマンよりこっちがハマって見えた。続編が心底観たいぞ…。





8位 『チャッピー』

非常にイっちゃってる映画であることは間違いないというか、(前にもこの例えを使ったけども)倫理書をガソリンで煮込んでる系の作品なので、ものすごく好みは分かれるのかなあ、と。チャッピーをひたすらに人間の子供らしく演出しておきながら豪快に迫害させて心身ともに傷を負わせまくるその嫌らしさが半端じゃない。心を抉られながら、どんどん「じゃあ命って、自我って、なんだろう」と考えていたらラストに一気に三段階ほど常識を飛び越えた展開がやってくる。あまりにも呆気なくそれらが為されるために、「え?」となっているうちにあのゴテゴテの音楽と共にエンドロール。いやあ、ここまで頭を殴ってくる映画も珍しいなあ、と。良くも悪くも“テンション”に満ち満ちてるんだけど、その脂ギッシュで悪趣味な倫理観に拍手。

【個別レビュー】
「チャッピー」が内蔵する手塚治虫と芥川龍之介





7位 『アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン』

この映画の中身そのものというより、ここまで世界的に売れてるシリーズにおいてこういう挑戦的な物語を持ってくるMCUの覚悟みたいな部分が個人的に大好きな一作。「え? アベンジャーズってむしろ害悪じゃね?」「アイツの責任だろ…」「こいつらやってること尻拭いかよ」というモヤモヤをわざと抱かせにくるその作劇が、しっかり翌年のシビルウォーに繋がっており、それでも映像的にはこれでもかとヒーロー共演祭りになっているというバランスがお見事。「遺恨を残すとはこうやるんだよ!」というプロの意地が垣間見える。次作の「アントマン」が明朗な作風だったからこそ、輪をかけてAOUの殺伐さが沁みるというフェイズ2の締め方も上手い。宣伝で色々騒がれはしたけど、国内でもちゃんと数字として結果を残せたようで、ひとまず何より。

【個別レビュー】
「アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン」は駄作でも傑作でもない





6位 『ジュラシック・ワールド』

終わってみれば人類の科学による進歩を真っ向から否定するようなメッセージにも見て取れるけど、これぞ正真正銘「細けぇことはどうでもいい!」的な何かがラストに詰まっていた。スーパー恐竜大戦と化したクライマックスの中で、人間の意地とアイデアもしっかり脇を固めているのがこの上なく上手い。ラプトルのブルーが人間たちを助けたのも、「人間と愛を育んだから」と「生存本能からくる利害一致判断」のそのどちらとも取れるロジックのバランスがお見事だし、「俺たちのティラノ!」がやっぱりティラノしてくれると思わず拳を握りしめながら泣いちゃうよね、と。テーマパークが些細なヒューマンエラーで地獄に変わってしまう様も妙なリアルさがあって面白いし、このVFX全盛期で観客の目が慣れている時代にここまでちゃんと「ビビらせて」くれるのはさすが金字塔シリーズ最新作。バイクとラプトル部隊の並走という最高にバカバカしい絵面でめちゃくちゃ燃えられるのはやっぱりすごい。





5位 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

言うまでもなく、ってほどに各所で語り尽くされてる今年のカルト人気大爆発な一作。個別のレビューでも書いたけど、一見「ただ行って帰ってくるだけ」「ヒャッハーするだけ」に見えて、その実あり得ないくらいに神経質に組まれたロジックがひしめき合っているのがものすごい。当然Blu-rayも買ってもう何度も観てるけど、ここまで緻密にパズルを組んで、その上で遊び心もテーマもたっぷりでインパクト抜群で、更にはVFXの時代に逆行するべく実写アクションやスタントが大盛りで、もうここまでやられたら頭が上がらないよね、と。冒頭15分で物の見事に観客の心を鷲掴みにして、そこでストーリーノルマの8割を語り終えてしまう手腕、エンタメ性とスピード感をことごとく重視したカット割り、誰も真似できない究極のお手本映画という感じがする。

【個別レビュー】
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」をひたすらに因数分解してみよう(サンプル)





4位 『ジョン・ウィック』

犬を殺されたキアヌが殺す、だけの映画なんだけど、私が思うにそこまで単純なもんじゃないよなあ、と。裏社会のディテールが細かくて面白おかしく演出されればされるほど、ジョンはもしかしたら「そっち」の世界の方が幸せなんじゃないかな、と痛感してしまう。妻を失い犬を失い、表社会で彼を支える存在がひとつずつ奪われていく中、なまった体に鞭を打ちながらひたすらに人を殺す不器用で器用な男の復讐劇。最高に哀愁に満ちてるし、この男の明暗のフラつきをもっと沢山観ていたい。ダンスフロアでの多彩なライティングの中でターミネーターのごとく迫り来るジョンの「こいつヤバい」っぷりがこの上なくキアヌにハマっていたし、今からもう続編が楽しみでならない作品。巷でガンフーと言われるアクションも見所で、スッ・ドスン・スッ・ドスン・スッ・ドスンのテンポ感が堪らなくキレッキレ。車内からの撥ね上げ蜂の巣は今年最も興奮したアクションシーンだった。

【個別レビュー】
【考察】「ジョン・ウィック」の生き様は果たしてバッドエンドか否か





3位 『BORUTO ボルト -NARUTO THE MOVIE-』

正直、加点法で考えたらもう天井知らずで1位どころじゃない。全編通しての見事なファンサービスっぷりと、ナルトとサスケを下手にヘタれさせずにしっかり息子であるボルトの活躍に持っていくシナリオ構成がとにかく上手い。巨大な螺旋丸を作ってからのあの和風のメインテーマが鳴り響く流れは涙なしには見れない。ただ単にボルトの成長譚というだけでなく、不器用な親でもあるナルトの物語だったり、彼と長年対立していたサスケのある種の恩返しの物語であったり、それでいて新時代の忍たちの物語にもなっていて、それらが「どっちつかず」にならず全て高次元でしっかりまとまっているのが素晴らしい。「文句の付けようがない」と口を滑らせたくなるほどの少年漫画アニメのお手本作かと。ただ、シリーズへの思い入れがあってこその映画なので、そこはご注意。

【関連記事】
【総括】「NARUTO」全73冊+映画2本+傑作「BORUTO」を完走したので1万字かけて感想を語り尽くすってばよ!





2位 『スター・ウォーズ フォースの覚醒』

これを書いている時点ですでに3回鑑賞したのだけど、本当によく出来た映画だな、と。スター・ウォーズの過去6作は私は映画としては決して一級品ではないと思っていて(“スター・ウォーズとして”傑作という認識)、だからこそ今回の「フォースの覚醒」はそれを覆す勢いで「映画として」面白かったのが最も好きなポイント。それでいて、レイという新たな主人公のヒーロー物としてのオリジンになってるのも好みドンピシャ。何者でもなかった存在が独りの世界から飛び出し、出会いと別れを経験し戦いに巻き込まれながら、ついにヒーローとして立ち上がる。だからこそ彼女が“あれ”を手にするクライマックスがこの上なくエモーショナルな演出になっているし、新たな3人の主人公の物語がハン・ソロを軸にしっかり交わっていく構成も上手い。新たなスター・ウォーズとしてこれ以上ない見事なバランスに仕上げてくれたなあ、と。

【個別レビュー】
【公開日深夜感想】「スター・ウォーズ フォースの覚醒」、その伝承を“認識”せよ。(ネタバレ込み)
ハン・ソロから読み解く続三部作としての狙い。「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の作劇チャート





1位 『セッション』

自分が長年音楽をやってきた、それも打楽器だったというのも大きいのだけど、とにかく一発かまされた作品。しかもその「かまし」が本当に力強かった。メインの2人は悪い意味で音楽馬鹿だし自分勝手だしハッキリ言って狂ってるんだけど、でもその「狂気」って音楽というフィールドにおいて必ずどこかにあるもので、だからこそ肌感覚でそれを感じられたのが良かったなあ、と。あの「狂気」は、フィクションだけど嘘じゃない。ラストの展開も、よくよく考えたら周りの反応とか後処理とかその後とかどうなんだと色々言いたくもなるけど、“そういうことじゃない”というか、あそこで狂人と狂人がシンクロしちゃうという未曾有のデートが繰り広げられた事こそが、この映画のミソなんじゃないかと。あんなラブラブなデートで頭を殴られたら、そんなのインパクトを受けずにはいられないよね…。

【個別レビュー】
なぜ「セッション」のラスト9分19秒は素晴らしいのか? ~血とビートの殴り合い、恫喝の向こうの涙


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そんなこんなで、今年のベスト10でした。この時期になるとネットでは「映画に順位をつけるなんてそもそもおかしい」という声もチラホラ見かけるんだけど、これって別に単に優劣をつける訳でも(いやつけるんだけど)クオリティを保証するものでもなくて、順位をつけるという行為そのものによってその作品をより深く深く咀嚼できるのが楽しいんだよね。どこまでいっても個人的な好みの話だし、塩ラーメンと味噌ラーメンのどちらが好きかを深く考えると良い感じでお腹が減ってくるよね、ってことなんですよ。…ということで、今年もこのブログで好き勝手色々語ってきましたが、いつも読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

あと最後に宣伝させてください。昨日、新作映画レビューを含めたブログの出張版となる電子書籍を発売しまして、おかげさまで1日で1,500部も売れました。累計13万字のボリュームで無料になりますので、どうぞよろしくお願いします。


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意外と尖っていなかった「ゲスの極み乙女。」を舐めてかかって舐め回された話

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

最近、自分でも意外なことに、「ゲスの極み乙女。」にハマっている。2015年の紅白歌合戦にも出場し飛ぶ鳥を落とす勢いで売れている彼らだが、正直最初は完全に舐めていた。というか、謝るからこそこの表現を使わせて欲しいのだけど、ちょっと馬鹿にしてた部分すらあった。ごめんなさい。

ぶっちゃけて言うと、「尖ってるなあ」というのが第一印象だった。御多分に洩れずコカコーラのCMで流れるあの「私以外私じゃないの」が耳に残ったのが第一印象だったのだけど、やけに洒落っ気の強いメロディと言葉遊びっぽい歌詞と、そして極め付けはバンド名が色々とアレだった。「ゲスの極み乙女。」ってなんだよ。毒のある単語とそうでない単語を組み合わせて文章風味で最後に「。」を付けちゃうのか、うわぁ… 、と。「尖っている」という感覚は、言い換えれば「世界観を作り込んでいる」とでも言おうか、ファッションから音楽から自分たちのカラーをガツンと提示して「分かる奴だけついてこいよ?」的な、なんかそういうバンドってあるじゃないですか。無闇にオシャレな感じの。例に出してしまって申し訳ないのだけど最近だとセカオワも私の中ではその系譜で、あのセルフで作り込んだ世界観と「っぽさ」の演出のくどさがあまり好きではない。(最近の彼らは一周してそれをネタにしつつ脱皮してるような印象だけども)

「ゲスの極み乙女。」も、第一印象はそっちの系譜だった。だってあのメロディの面構えと歌詞とバンド名と… もうバッチリ条件揃っちゃってるよ、と。「また“これ系”が出てきたのか…」と、もはやティーン層でもなんでもなく三十路を前にした奴が偉そうに斜に構えていた。更には「私以外私じゃないの」って!私以外私じゃない!? 当たり前だろ!なんじゃそりゃ!? って。ほんと申し訳ないけど心の中で小馬鹿にしていたのが本音である。





そんな感じだったのだけどあの「私以外私じゃないの」のやけにキャッチーなメロディだけは耳に残しつつ、ある時たまたま観ていた歌番組に彼らが出ていた。「へぇ、こんな人たちなんだ」とトークの模様を観ていたのだけど、ぶっちゃけ全然「尖って」いなかったのだ。あくまで私の印象だが、各々がかなり(良い意味で)ラフな姿勢でバンド活動に取り組んでいて、それでいて実はサラリーマンと二足の草鞋だったけどこっちがそこそこ売れていたから会社辞めたメンバーがいるとか、これまた良い意味で割と「その辺の人たち」っぽさがあった。演奏中も、雰囲気を作ったりするよりは本人たちがゆるやかに和やかにプレイを楽しんでいた。「俺たちの音楽が分かる奴だけついてこいよ。文句は聞かねぇ、いや、俺たちの耳には聞こえねぇんだ」的な尖り方は、そこには全然なかった。

「いいじゃん、ゲスの極み乙女」。そんな印象を持ち心の中で謝りながら改めて「私以外私じゃないの」をちゃんと聴き、その流れで既に出ているシングル曲を全部聴くことにした。何度も何度も聴いていると、非常に面白いバンドだなあ…と、また何度も何度も再生してしまうループにハマっていった。

彼らの音楽はボーカルの川谷絵音が全て作詞作曲しているというが、ご存知のとおり(?)非常に独特である。しかしどこか謎のデジャヴがあって、何度も聴いているうちにその正体に自分なりの答えが出た。これ、ジャズっぽいんですよ。もちろんそれはピアノがかなり前面に出てる楽曲というのもあるけれど、ゆるやかに流れつつも意図的に「躓き」を入れ込む構成や、キャッチーなテーマの反復、細かいアレンジで同じメロディを応用し、手数の多いドラムで精密かつリズミカルに牽引していく等々、聴き心地が非常にジャズに近いのだ。シングル数曲をずっと流しで聴いていると、ジャズアルバムを部屋で流しているような錯覚に襲われる。そして時たま「あ、このフレーズがまたきた。いいよなあ、クセになる」という部分が、結果的にサビなのだ。サビを顔面としてそこに全体をかけて持っていくJ-POPというよりは、全体が常に流れていて良い意味で「ひっかかるフレーズ」がサビというか、面白い曲を作るなあ、という感想に落ち着いてきた。

ボーカルの声は適度に気だるくて爽やかで、これまたクセになる。発声、というか声のバリエーションは、「(1)もごもごとした小声」「(2)アタックの強い声」「(3)女性コーラス」「(4)コーラスとの被らせ」の主に4パターンであり、これらがコロコロと切り替わりながら複合パターンも混ぜて進行していく。(1)は主にAメロあたりで用いられ、小声でボソボソと語るように歌うので初見ではほとんど歌詞が分からない。更にはドラムやピアノの音が割と大きく、ボーカルが絶対的な主役ではなく楽器のひとつのように位置付けられている。だからこそ(2)でガツンとボリュームが上がるとインパクトが抜群で、その緩急がどの曲も上手く作用している。バリエーションとして(3)や(4)も混ざり、応用パターンとしてこれにファルセットも加わる。その多重人格のようにコロコロと切り替わる歌声のパズルが絶妙で、ついつい耳が追ってしまうのだ。


ゲスの極み乙女。 - オトナチック



何度も書いているように、彼らの楽曲はピアノのインパクトが大きい。例えば「オトナチック」のサビなんて物凄くて、ピアノだけに集中して聴くとまるでクラシックのように壮大なメロディを“打ち込んで”いる(ピアノは一種の打楽器なのでこう表現したい)。ピアノがL'Arc~en~Cielのベースくらいには縦横無尽に動き回り、脇を固めるドラムとギター、全体を統括するベースというバランスが非常に絶妙であり、リズミカルなのだ。ここぞというピアノが主役のターンにはドラムが止んで、そこが終わったら裏拍からストンと復帰したりと、これまたジャズのような見え隠れのパターンが使われてるのも聴いていて楽しい。「あ、そこピアノのちょっとしたソロね」という感じである。

作曲面でもこれまた聴き込んでいくと面白いのだけど、1stシングル「猟奇的なキスを私にして」のサビは初めて聴いた時に思わず「気持ち悪っ!」と悲鳴を上げてしまった。それは決して悪口ではなく、非常に居心地が悪かったのだ。J-POPとして王道の4/4の拍子で進行していくのだけど、サビはその4つ打ちの伴奏がそのまま進行しつつボーカルのメロディだけが転がるように前倒しで回っていく。メロディと伴奏の拍子が完全にズレていきサビの最後に巡り巡ってケツが合わさる構成なのだけど、この居心地の悪さが初見ではかなりキツかった。でも、“だからこそ”クセになる。右手で伴奏、左手でメロディの拍をトントンとしながら分解して聴いていくと、非常に緻密に作り込まれているのが分かり、ほぐしがいがあった。


ゲスの極み乙女。 - 猟奇的なキスを私にして



Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→(Bメロ)→サビ(×2)という構成がJ-POPの王道パターンなのだけど、ゲスの極み乙女はこれを意図的に崩すバリエーションが多彩で、もっと厳密にいくと大局的にはこのパターンなのだけどそれをそれと感じさせない煙幕の配置がテクニカルだ。コーラスの入れ方や伴奏パターンの変更により、同じメロディの繰り返しという印象を薄めている。だからこそ、大局的なパターンの中で崩しと変則性を求めて一方通行していく様がこれまたジャズっぽい造りであり、だからこそ、その細かな変化ポイントに「気付ける」楽しさがある。こういうちょっと捻った楽曲に大事なのは聴き手が「気付ける」ことであり、それが段々と「クセになる」に昇華されていくのだ。あそこまで変なメロディなのにサビがどの曲もあり得ないほどにキャッチーなのも興味深い。

私以外私じゃないなんてそんなの言われなくとも分かっとるわい! …という感じではあったのだけど、特にネットをしているとこれを痛感することが多い。私以外私じゃないからこそ色んな意見が面白くて、私以外私じゃないからこそクソリプみたいなのも飛んでくる。だからこそ、私は私として生きていくしかないんだよなあ… という諦めと決意の同居というか、そのアンニュイな感じがむしろ多くにウケている現状もまた面白い。

聴けば聴くほどにその歌詞の面白さに気づき、作曲の煙幕とテクニカルな部分に気づき、声のバリエーションや楽器隊の動きに気づき、彼らの一見不透明のようであっけらかんとした人柄とのギャップにまた気づき、そうして初見の印象からガラリと変わり、ハマって聴いてしまうようになった。自分としてはかなり前のことだけどSOUL'd OUTも同じ流れがあって、初見で「なーーーにがwwww」などと舐めてると後でガッツリとハマってしまうのである。

つまりは、「なーーーにがゲスの極み乙女じゃwwww」という人にこそ、まあまあ聴いてみてくださいよ、ということを書きたかった。一応「映画・特撮ブログ」なのに2016年初更新がまさかのゲスの極み乙女というよく分からないことになったけれど(更には言われなくとも既にみんな聴いてるだろうけど)、でも、好きになったものって好きになってる途中が一番語りたくなるんですよね。


(御礼記事)
当ブログの電子書籍が1週間で2,000部以上売れました。


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【御礼】当ブログの電子書籍が1週間で2,000部以上売れました。(ブロガートライアル11)

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

新年早々おめでたい話というか、まずはお礼から。当ブログ発の電子書籍『THE BEST Irregular village branch-off edition』、発売から1週間で売上が2,000部を突破しました。買ってくださった方々、挿絵や校正など諸々に協力してくださった方々、本当にありがとうございました。

感無量で大満足な結果です。なんたって当初の目標は500部でしたからね…。いくら無料とはいえ個人ブロガーが自己満足丸出しで本を出す訳で、超絶ありがたい熱心な読者様が100、挿絵を12人の方に描いていただいたので方々で宣伝してもらったのを加味して三倍の36、あと冷やかしが10人くらいと考えると、それでもやっと150いかないくらいですよ。だからこそ宣伝とか諸々長期にわたって頑張ってきた訳ですが、まさかたったの1週間で目標の4倍も売れるとは自分でも驚愕…。

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※※※


結局は「ブクログのパブー」というサービスをそっくりそのままお借りする形になったけど、今回の出版を通して諸々調べた結果、2015年時点での電子書籍界隈には結構詳しくなった気がする。中々爆発的に火がつかない現状で、細かい販売サイトまで含めると結構細分化しているし、EPUBという規格はあるもののリーダー環境の指定がそれぞれ別であり、一本化されず絶妙に使い勝手が悪いというか…。Kindleが言わずもがな最王手だけど、ここに無い蔵書を網羅しているサービスが(それぞれ別の閲覧環境を指定しながら)無数にあったりで、取りあえず方々に咲き乱れたのでここから緩やかに統合再編していくのかな、なんて思ったり。

EPUBの編集作業も沢山のサービスや業者があって、扱えるデータの容量やクオリティや料金の有無でかなり細分化されている。そのほぼ全てに目を通したと思うけど、その中で今回の私の目的に一番合致したのが「ブクログのパブー」だった。次点でライブドアブログのEPUB出力機能を考えていたけど、やはり販売サービスと製本サービスが一本化されているパブーの方が良かった。ブログ感覚で記事を作ったら電子書籍の完成だし、使い勝手も良くて容量も無制限、閲覧環境も指定が無い。パブーは結構オススメだと思います。




▲パブーの週間ランキングにも載りました。


これらの下調べとノウハウを地道に積み上げた結果の2,000部という認識だけど、これは需要があるのならしっかり記事にまとめておきたいな、とは思う。宣伝戦略と言えば聞こえが良すぎるけど、それに近い計画性を持って発売日を迎えられたと思うので。まあ、これはまた別の機会に。(同時に、今後の為に「これがきっかけで電子書籍を買った」等のご意見ご感想があったらぜひ頂戴したいです)


※※※


といった感じで電子書籍出版を走り抜けた結果、第1回のブロガートライアルでも書いたのだけど、このブログをやる上での目標に餓えるターンにまた戻ってしまった感覚がある。最近は特に更新しなくても日に1万PVは固く、放っておいても月に30万以上、いくつかバズれば50万に届くという現状のペースは、完全に「これ以上は望まない」やつなんですよね。アドセンスも何もやっていないし、閲覧数も維持できればそれで良い感覚だし、電子書籍として別の形にして残すこともやれたし…。まあ、また毎日好き勝手書くのでも全然問題は無いのだけど、また何かしらの目標みたいなのがないかなあ、と。

取りあえずノウハウは出来たので電子書籍はまた出版してみたいな、とも思う。同じ形式で中身を変えた『THE BEST 2』でも良いし、今度は文章まで全部募集して自分は編集の立場としてもっと同人性の高い同人電子書籍にしてみても良いし、やればやっただけ色々と楽しめそうな気もする。またそれとは別に、せっかく月間30~50万PVの個人メディアを持っている訳だから、例えば寄稿を受け付けたり、何かの宣伝・広報の場所として提供したり、逆にこっちから他のメディアに乗り込んでみたり、なにかしら個人ブロガーとして面白いこと出来ないかなあ、と。まあ、全部草案ですけどね。追々考えます。

でも、何をやったとしても、普段の映画や特撮について時に熱く時に面倒臭く語っていくスタイルと並行してやっていくのが大事だとも思っているので、今後とも当ブログを贔屓にしていただけると幸いです。とにかく、2,000部達成の御礼でございました!ありがとうございました!


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136万人が2015年に読んだ不定期村ブログ記事ベスト10

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こんにちは、YU@K(@slinky_dog_s11)です。

おかげさまで、当ブログは2015年にとても多くの方に読んでいただけました。アクセス解析のGoogleアナリティクスを導入したのが2015年7月上旬だったので約半年間の数字にはなりますが、ユニークユーザーが136万、ページビューが273万という結果でした。年の後半からアクセスが伸びてきたし前半は大きなバズりも無かったので、年間成績はこの1.5倍くらいかな …とも思いますが、まあ見えない数字を予想しても仕方ないので無かったことに。半年間の結果を基に、読まれた記事をページビュー順にランキング形式で紹介、TOP10を発表します。(タイトル横のパーセンテージは全体のページビュー数に対する割合)





10位『ネットや世間が何と言おうと俺はマクドナルドを食べ続けたい』(1.7%)

マクドナルドに対する己の愛情をひたすらに書き綴った記事。検索ではサッパリだったけど、主にTwitterで息長く拡散された。コメント欄には元従業員を名乗る方からの感謝の言葉が舞い込むなどビックリな出来事も。普段はブログでの一人称は「私」なんだけど、これについては意図的に「俺」にした。少なくともその勢いだけは伝わった結果だと思われる。が、それでもたったの1.7%。





9位『レンタル店でマイナンバーを求められた際の対処法(会員証・ポイントカード作成時の注意点)』(1.9%)

自分のメモ用に書き残したつもりだったけど、あれよあれよと拡散されていって驚いた。マイナンバーに対する漠然とした危機感や不安が盛り上がっていた時期だったので、その辺りに上手く響いたのだろうか。実際に私の家にもマイナンバーは届いたのだけど、個人番号カードは申請しないまま…。だって必要に迫られないもんなあ、現状。これも一時的なバズりで、検索ではほとんど稼げていない。





8位『むしろ“100点満点”の原作実写化。映画「イニシエーション・ラブ」(ネタバレなし+あり 解説レビュー)』(2.0%)

これは完全に検索流入勝ちのパターン。というか、それを狙って書いた。騙しの構造を持つ映画であることは前々から宣伝されていたけど、それ自体は結構な一発ネタでやり逃げ出来たのが原作小説。だからこそ「映画はわざわざ観に行かないかもしれないけどあの原作のトリックがどう映像化されているのかは気になる」という層を狙って書いた。その層に訴求できるキーワードをかなりわざとらしく全編に盛り込んだけど、その成果あっての安定のアクセス。「“映画レビューは二度読まれる”の原則」(公開時とソフト発売時)もしっかり効いた。





7位『三谷幸喜ファンがネタバレ込みで「ギャラクシー街道」の地獄をとことん解説する』(2.1%)

これも検索流入が強かった。今では少し反省しているが、おそらくこの映画についてネットで一番喚いていたのは私だろう。例のTogetterからの波がすごかった。でもその感情自体を翻すつもりは今でも全くない。どう考えてもダメすぎて映画と呼びたくない映画だ。しかし、どんなにダメな作品でも「ダメと評すること」と「ネタバレ込みで評すること」は階層の異なる話であり、「直接的なことを書かずにダメと言われても分からないな~」という見当外れな意見に対して「ほんなら自分のブログで全力で書いてやるよオラ!」って流れで書いたらこんなのになっちゃった。





6位『どうして「体育の授業」のおかげでスポーツが嫌いになってしまうのだろう』(3.1%)

これは完全なバズり型。はてなブックマークで400近くいったのには驚いた。デリケートな話題なので下手に書いたら燃えそうだなぁ、と思いつつキーボードをカタカタしていたが、結果としてほとんどの人がしっかり私の主張を汲んだ上で意見を発してくれて、寸分違わず伝えられたことにまずは何より。「意図的にリア充集団に揶揄されたんだが」という声もちらほらあったけど、それは私の言いたかった「体育という授業システムの問題点」だけでなく「いじめ」を絡めた複合型なので(むしろこっちが主題になってしまう)、この記事内では意図的に除外しています。





5位『YU@Kの不定期村』(3.9%)

5位にブログのトップページ。これは嬉しい。つまり、「トップページをブックマークして定期的に読みに来る人」や「ひとつの記事を読んで興味を持ったからトップページを開いてみた人」が多かったということ。大変ありがたいです。





4位『吹奏楽界に激震走る!長崎県の活水高校を指揮する藤重佳久先生、就任からわずか5ヶ月で全国大会へ』(4.1%)

完全な検索流入タイプ。これもちょっと反省するくらいにタイトルが検索狙いで嫌らしいのだけど、書きたい内容は嘘偽り一切なし。2015年は映画「セッション」も話題になったけど、音楽の世界は日々の努力や鍛錬が何よりも大事なのに、それを一気に飛び越える珍事や運が割と頻繁に発生する、そんな狂気の世界だからこそ怖い。主に九州高校吹奏楽の勢力図が一気に塗り替わった夏・秋だったけど、来年はどういう結果になるんだろうか…。あと私は観ていないのですが、「響け!ユーフォニアム 」というアニメでも似たような出来事があったらしく(いきなり金賞や代表を勝ち取る)、その界隈で「アニメじゃない!ホントのことさ!」と拡散されたのも大きかった。





3位『なぜ「セッション」のラスト9分19秒は素晴らしいのか? ~血とビートの殴り合い、恫喝の向こうの涙』(4.3%)

今年最も読まれた映画レビュー記事。観た後に興奮のまま一気に文章を書き上げ、しかしどうせなら検索流入を狙おうと思いタイトルを工夫した。ラストの展開がエモーショナルで殺人的でしかも言語による説明がほぼゼロのまま進行するので、観終った後に「うわっ!なんだこれ!」という抽象的な感情を持った多くの人がレビューを求めて検索するはず…。そんな人に響くようにキーワードを散りばめたので、結果がちゃんとついてきた。自分でも他のレビューに比べて思い入れが強い文章だけど、読み返しても作品の熱が思い出せるので気に入っている。(熱い自画自賛)





2位『なぜ彼氏や夫はパートナーがいながら「エロ本」「AV」を隠し持つのか? その理屈と男女の認識差を解説する』(5.9%)

完全な一点突破バズり型。記事をアップした直後からTwitterで驚異的に拡散され、記事タイトルの一部がトレンドにまで載ってしまう始末。これまた前述の「体育」に続き非常にデリケートな話題なので、断定を避けつつあくまで個人の考察であることを強調しながら、推敲に推敲を重ねた後に公開した。結果として男女ともに多くの方から「なるほど」の声が多く、書き手冥利に尽きた。あと、「この理屈なら浮気や風俗の矢印も別方向に存在し続けるじゃないか」というお怒りのコメントがいくつかあったのだけど、最後に書いたようにそれを理性でコントロールするのが“まとも”な男なのだと思いますよ。





1位『実写映画「進撃の巨人」がどう考えても炎上必至で相当に面倒くさい理由と6つの火種』(7.9%)

検索流入ってすごいねぇ。この記事、主に実写版進撃が公開された8月上旬“のみ”の記録です。しかし書いたのは6月なんです。数ヶ月前から「この映画は色んな意味でヤバいぞ…」と映画・特撮好きとして特殊な臭いを嗅いでいたので、半ば預言のように輪郭をピックアップしたのだけど、終わってみるとベクトルの読みは合っていたがその伸びは予想をはるかに超えていたなあ、と。これ、1年かけて「シン・ゴジラ」に類焼しそうなので個人的にはまたもや頭を抱えている。とはいえ映画自体は大好きなので、前後編ともBlu-ray買う気満々です。


※※※


改めて数字を集計してみると、読まれた記事トップ10の累計PVをかき集めても全体のたった36.9%、過半数には全く届かない結果になった。つまり一部の記事に頼ることなく、ブログ全体として割と万遍なく読まれた結果なのかな、と。「ブログの地力」とでも言ってしまって良いだろうか。嬉しいことです。

ブログを太く強く育てる方法』でも書いたけど、ブログは多段的に攻めないとアクセスは伸びないと思っている。つまり、「検索流入を狙う記事」と「バズを狙う記事」、そのどちらも書かなきゃならないということ。前述のランキングでも一目瞭然だけど、バズってもそれはよっぽどじゃないと検索には勝てない一時的なもの。しかし、バズりは自分のブログを知ってもらう機会としては大きいし、固定読者に繋げやすい。落とし所として、「自分の書きたい内容を自由に書いた後に検索に強くなるようコーティングする」という『「収入0円の月間50万PVブログ」を片手間で作る5つのアクセスアップメソッド』で書いた方法論がベストなんじゃないかと。もっと露骨にやれば数字だけは取れるけど、それは面白くないしね。

そんなこんなで、2015年の総括のような記事でした。2016年も自由に気ままにやっていきますので、よろしくお願いします。


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